第17回自治体病院全国集会開催(11/14~15盛岡市内)
いのちと地域を守る自治体病院の役割を学び労働条件改善、組合活動の活性化、地域医療を守るとりくみを語りあい・学びあい、運動に確信!
第17回自治体病院全国集会を11月14日(土)-15日(日)、岩手県盛岡市内において開催しました。集会には全国18都府県41単組からと医労連の仲間が参加しました。
集会1日目の14日には、高柳副委員長による開会挨拶、小野寺栄悦・岩手自治労連委員長による地元歓迎の挨拶、吉村医労連書記次長による連帯の挨拶を受けて、日野秀逸先生による記念講演、基調報告、看護アンケート結果報告、特別報告が行われました。
集会2日目の15日には、分科会と基礎講座が行われ、分科会では「看護職場の労働条件改善のとりくみ」「仲間を増やし、組合の活性化のとりくみ」「地域医療を守るとりくみ」について議論し、全国のとりくみに学びあいました。基礎講座では「組合活動入門」として組合活動の基礎知識や要求づくりを学び、模擬団交を行いました。
【記念講演】
「いのちと地域を守る自治体病院の役割」と題した、日野秀逸先生(東北大学名誉教授)の記念講演では、安倍政権による医療制度改悪、「医療構想」による病床削減や国保の都道府県一元化、新自治体病院改革ガイドラインによる自治体病院の更なる再編など、地域医療と自治体病院をめぐる動向と課題について、そして、自治体病院は地域住民が作ったものであり、地域の絆をひろげ地域を守る運動として進めようと、今後の展望などについて語っていただきました。
【基調報告・アンケート結果報告】
篠原勇・自治体病院闘争委員会事務局長が基調報告を提案。続いて小野江真美・医療部会副議長が「看護職員の労働実態アンケート結果と今後の活用(案)」の報告を行ない、組合学習会や地域住民・患者会との懇談、病院との交渉、自治体や医療関係諸団体との懇談など、あらゆる場所で活用しようと提案しました。
【特別報告】
特別報告では、①「地域医療と職場の改善めざし、自治労連加盟へ」と題して長野県・浅間総合病院労組委員長から、②「岩手の地域医療への住民アンケートと対県交渉のとりくみ」と題して岩手自治労連の渡辺孝文書記長から、③「医療職場の非正規労働者の労働条件改善と組合加入のとりくみ」と題して愛知県・豊橋市職労病院支部書記長から、それぞれのとりくみについて報告がされました。
【分科会・基礎講座】
第1分科会「看護職場の労働条件改善のとりくみ」
2つの分散会に分かれて、看護アンケート結果の活用や看護師の夜勤等の勤務実態、職場の要求改善に向けた取り組み等が議論されました。
第2分科会「仲間を増やし、組合活性化のとりくみ」
新入職員の組合加入運動のすすめ方、職場での目に見える活動と日常的な組合員拡大、組合体制の強化、次世代育成、組合活動の改善、未組織職場の組織化等が議論されました。
第3分科会「地域医療を守るとりくみ」
大阪、千葉、岡山などのレポート報告をもとに、自治体病院の再編・統合等に対し、自治体病院と地域医療を守る共同の運動を交流し、それぞれの職場や地域が抱える課題や運動方向について、学び語りあいました。
基礎講座&模擬団交
講座の第1部は、組合活動の基礎知識として、医療職場の組合の権利や活動の仕方を学び、第2部では、要求づくりと団体交渉の進め方について学び、1部・2部で学んだことを今後職場での組合活動に役立て、実践にいかすことができるように、「夜勤改善」「超勤対策」の2テーマでグループに分かれて模擬団交を行いました。
今回の集会は、自治労連に新規加盟した単組、医労連の自治体部会の仲間や、病院の合併で競合となった単組、指定管理となり病院長からの組合攻撃を受けている単組など困難に負けず奮闘する仲間など、全国で地域の自治体病院を守り良くしたいと奮闘する仲間が、大いに学び交流した集会となりました。また、安倍政権の医療介護の大改悪、とりわけ自治体病院への病床削減や新ガイドラインによる再編統合などの攻撃に、地域といのちを守る運動として、地域の絆を保守層にも幅広く広げて立ち向かう意思統一を図りました。