原水爆禁止2016年世界大会-長崎
〇長崎市職員原爆犠牲者慰霊献花行動
8月9日午前8時20分より、長崎市役所内の慰霊碑前にて、長崎市互助会主催の慰霊祭が行われ、田上長崎市長をはじめ、長崎自治労連の里委員長ほか多数の市役所職員が参加しました。自治労連本部からは猿橋委員長、平野中執が参加しました。
田上市長のあいさつの後、参加者全員で黙とうを行い、献花・折鶴を供え、原爆犠牲者への哀悼と核兵器廃絶への決意を新たにしました。
原水爆禁止2016年世界大会・長崎国際交流フォーラム
原水爆禁止2016年世界大会は8日、長崎に会場を移して「国際交流フォーラム」を開催しました。国際フォーラムでは、猿橋委員長らが司会を務めました。
国際交流フォーラムは、「核兵器全面禁止のために-草の根の運動と国際連帯」をテーマに、ジョセフ・カーソンさん(アメリカ)、キャロル・ターナーさん(イギリス)、セルマ・オーストヴァードさん(オランダ)、イ・ジュンキュさん(韓国)、土田弥生さん(原水協)らが報告するとともに、参加者からの質問や発言が活発にされました。また、田上長崎市長があいさつをしました。
田上長崎市長は、「フォーラムのテーマである、草の根の運動と国際連帯は重要。法的枠組みをつくって核兵器を禁止するのは国であり、その国を動かすのは、市民社会やNGO(非政府組織)や国連であり、核兵器をなくす運動を一歩一歩進めていく役割をもっている」と、連帯のあいさつをしました。
イギリスのキャロル・ターナーさんは、「核兵器搭載原潜トライデントの更新時期が来ており、議会で更新予算に3分の1の議員が反対し引き続き議会への働きかけ、国民による草の根の運動を展開している」、イ・ジュンキュさんは「北朝鮮の核実験やミサイル発射実験など、脅威の高まりはあるが、核抑止力では解決できない。高いハードルがあっても対話を粘り強く続けることが必要」など、報告されました。
〇原水爆禁止2016年世界大会・長崎デー集会
8月9日、原水爆禁止世界大会長崎デー集会は、長崎市民会館体育館で開催され1,500人が参加しました。
集会は、大会実行委員会議長団の安斉育郎さんが主催者報告をおこない、国連総会や国連核兵器廃絶デー、被爆者署名などの行動を発展させていこうと呼びかけました。
被爆者国際署名の呼びかけ人の一人でもある、谷口稜暉(すみてる)日本原水爆被害者団体協議会代表委員から「核兵器を一発でも残してはいけない、今回の署名をストックホルムアピール署名(1950年代に世界で5億筆集まった署名)のような取り組みにしていきましょう」と力強く、来賓あいさつしました。また、高校生1万人署名活動実行委員会のメンバーと高校生平和大使が登壇し、「被爆者の証言を聞ける最後の世代として、核と人類は共存できないと国連で訴えてきます」と決意を述べると、大きな拍手に包まれました。
「被爆地長崎から世界へ」の企画では、「ノーモア被爆者合唱団」による合唱構成で、15歳で被爆した故山口仙二さんの被爆体験とその後の人生を紹介。山口さんが1982年の国連軍縮特別総会で、自らの被爆によるやけどの写真と、癒えることのないケロイドの姿を世界に発信し、核兵器の廃絶を訴えましたが、山口さんの映像と朗読、歌は、参加者に核兵器の恐ろしさとともに、山口さんの人生をかけた活動を訴えかけるものでした。
最後に、「長崎からすべての国の政府への手紙」を決議し、終了しました。