Collection34 大震災をのりこえ、受け継がれた塩の味
2017年4月号 Vol.521
のだ塩
大震災をのりこえ、受け継がれた塩の味
岩手県野田村
▲「薪窯直煮製法のだ塩」50gで205円、100g391円、200g720円(税込)(左)、「道の駅のだ」には塩を運ぶ牛の銅像があります(右)
岩手県野田村は、江戸時代から塩作りが盛んで「のだ塩」は古くから伝わる「直煮(じきに)製法」で作られた自然塩です。塩は牛の背に負われて、北上山地を越えて運ばれ、米、粟、そば、豆など穀物と交換されました。
1910(明治43)年に塩が専売制になり、一旦途絶えますが、伝統的な製塩の実演活動が村で始まると「製品化してほしい」という声があがり商品化されます。
生産販売が軌道に乗ってきた矢先に、東日本大震災の大津波にあい、野田港内にあった製造施設「のだ塩工房」は流失してしまいましたが、震災から1年後の3月12日に、たくさんの応援を受けて工房は復活しました。
汲み上げた海水を鉄釜に入れ、津波で流された防潮林などを薪割りし、薪窯にかけます。海水の継ぎ足しを3日間繰り返し凝縮させ、不純物をろ過し、乾燥させて完成です。
まろやかな塩味がシンプルな塩おにぎりや肉料理に相性抜群です。
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(j.nakama@jichiroren.jp 件名に「まちコレ」を)