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第27回自治体保育労働者の全国集会in京都を開催

 

全国24都府県から延べ900人以上の参加で成功

 第27回自治体保育労働者の全国集会in京都が2月23日(土)~24日(日)の2日間にわたって京都市内で開催され、全国24都府県から組織の違いを超えて延べ900人を超える参加者が集まりました。全国実行委員会を代表して高橋実行委員長、現地実行委員会を代表して福島京都自治労連委員長(現地実行委員会委員長)、開催自治体より荒木室長(京都市子ども若者はぐくみ局幼保総合支援室)、自治労連本部から高柳副委員長があいさつしました。

 2日間の集会では、公的保育制度をめぐる情勢や全国の取組みについて学習交流し、今後の運動の進め方について意思統一。「保育の市場化や格差拡大を助長する保育の無償化など、子どもの権利を保障する視点が決定的に欠けている安倍政権の保育施策に反対し、子どもを守る地域の砦である公立保育所を守ろう」とアピールを確認しました。

 ≪オープニング「CHILD LOCK」≫

 京都市の保育所・施設で働く保育士のダンスチームで、公演の依頼があるたびにプログラムを一から構成し、時間をやり繰りして練習しているとの事です。去年大ヒットした「U.S.A」や、吉幾三「おら東京さいくだ」リミックスなど3曲に乗せて大迫力のヒップホップダンスを披露。華麗な技の連続で、会場を大いに盛り上げました。

≪記念講演「ママが子どもにできること」≫

 「私は3人の子の母で、自分も保育園育ち。自分もお世話になった保育士さんの前で話す機会をもてて嬉しいです」という言葉から始まった、西郷南海子さん(安保法制に反対するママの会発起人)の記念講演。

 子どもの頃から本が好きで、平和学習などを通じて社会問題に興味を持ったこと。市民活動に取組むモチベーションの源はいつも子どもにあること。「子どもの権利条約」の4つの権利(生きる・育つ・守られる・参加する)の「参加する権利」について、子どもは社会を作る一員であり、その権利は行動することでしか実現できないこと。「げんぱついらない。おとなもまもれ、おじいちゃんもまもれ、おばあちゃんもまもれ」「きょうのよる、せんそうにならない?」「ママ、しあわせ?」といった子どもの言葉が、自分の気持ちに気づかせてくれたことなどを語りました。

 最後に「私は憲法の中で13条の幸福追求権こそが、一番大事だと思っている。殺し殺されるために生きてるわけじゃない。子どもも大人も幸せになるために声をあげていこう」と、公演を結びました。

≪基調報告≫

 武藤事務局長は基調報告で民営化・非正規化が進む公立保育園の状況にふれ、10月から予定されている保育無償化ではその傾向に一層拍車がかかること、いかに金をかけず市場化で保育を儲けの対象にするかばかりで、子どもや保育士など当事者の視点が欠けていることなどを実例を交えながら報告し、8月に愛知で行われる保育合研への意気込みとともに運動方針を提案しました。

≪ミニ学習会≫

 「保育無償化は関係者の夢だったが、その裏側は問題だらけ。このまま強行させないため、今日の参加者はぜひ講師になって全国で学習会を開催してほしい」と、高橋実行委員長が、完成したばかりの「保育無償化問題学習リーフ」を使い学習会を行いました。

 福祉施策で応能負担が原則の保育に無償化が導入されると、年収640万円以上の世帯に無償化費用の50%が使われ、年収260万円以下の世帯には1%しか使われないなど所得の高い世帯ほど得をする制度になってしまうこと。無償化の財源負担は国・都道府県・市区町村が分担する事になっているが、公立施設の場合は全額市区町村負担となるなど民営化を加速しかねない側面を持っていること。「保育を受けるのは子どもの権利」という考え方のもと、保育の質や応能負担原則を維持しながら20年かけて無償化を達成したスウェーデンから学ぶべき点などについて学習。4月の統一地方選、7月の参院選で政治の流れを変える重要性を強調しました。

「保育無償化問題学習リーフ」

≪文化行事「落語二題」≫

 「参加者全員に落語家の仕草まで見てもらいたい」と、高さ150㎝の特製高座で披露された落語家・桂弥太郎さんと桂米二師匠による落語二題。披露したのは、弥太郎さんが「じゅげむ(寿限無)」、米二師匠が「初天神」とおなじみの話ですが、つかみの小噺から観客を惹きつけて離しません。プロが披露する生の落語に、会場は笑いの渦に包まれました。

≪次期開催地アピール≫

福岡の仲間が開催地・北九州市名物の紹介も交えながら「実行委員をたくさん増やし、皆の学びたいもの、元気の出るもの、色々な学びを実現したいと考えています。全国集会の前に皆が参加したくなる学習会を重ね、組合員を増やし、皆の力と財産になる集会にしたいです。ぜひ全国の皆さんも北九州にきちゃり~!」と熱烈アピールしました。

≪分科会・講座≫

2日目(24日)は5つの分科会と3つの講座で、それぞれの課題について学び合いました。

第1分科会 公的保育を守る国や自治体に対する運動

第2分科会 公立保育所の廃止・民営化・認定こども園化に対する運動

第3分科会 保育の質の向上と労働条件を守る運動

第4分科会 非正規保育労働者の労働条件の改善と組織化の運動

第5分科会 そうだ!JHRしよう!(青年分科会)

講座1   子どもの心を育てる保育とは ~今大切にしたい保育の質

講座2   「気になる子」が変わるとき 困難をかかえる子どもの発達と保育

講座3   段階的体育遊び指導ホップ・ステップ・ジャンプ” ~共感力・模倣力を高め、力みのない心と体を育むために~

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