自衛官募集 自治体の「協力」は許さない
「赤紙」を配った歴史繰り返さない市民と共同で宣伝行動 京都市職労
▲市民とともに「宛名」シール提供反対を訴える京都市職労
昨年11月、京都市は2019年度中に、住民基本台帳から18歳と22歳になる市民の宛名シールを作成し自衛隊に提供すると発表。京都市職労は個人情報の提供方針の撤回を求める声明を発表。市民とともに運動をすすめています。
市民に怒り広がり個人情報提供延期へ
京都市の自衛官募集業務に関連して、従来の住民基本台帳の閲覧だけの協力からさらにふみ出した方針に、個人情報を市民の合意なしに勝手に提供するのはおかしいと市民に怒りが広がり市民運動に発展。撤回を求めて、京都市への申し入れや懇談、利用停止請求を求めるなどと展開しています。
運動を背景に、市は「入隊の意志がなければ宛名シールから外す」と答弁しました。19年1月中に提供するとしていた個人情報の提供を延期させるなど、運動の成果が実を結んでいます。
京都市職労は声明を発表。個人情報提供の問題と自衛隊に協力する姿勢を批判します。
3月4日夜には、市の方針撤回を求めて「自衛隊に情報流すな!市民街宣とデモ」が行われました。「市民の会」の呼びかけに、市役所前には150人が参加しました。集会後「個人情報は私のものだ」とコールしながら市役所を包囲しました。集会では、当事者である若者、大学生・高校生の母親、京都市職労や京都自治労連、憲法共同センターなど市民や労組・団体がスピーチし、京都市職労は「自治体が赤紙を配った歴史を繰り返してはならない」と訴えました。引き続き、市民と共同して反対運動をすすめています。
若者を戦場に駆り出す安倍9条改憲を許さない
書記長談話より
自治労連は、2月20日に書記長談話を発表。
自衛隊法97条では、市区町村が自衛官の「募集に関する事務の一部を行う」としており、同法施行令120条で市区町村に「資料の提供を求めることができる」としています。しかし、これに対して地方自治にもとづいて自治体が自ら判断することであり、自治体が応じる義務に関する規定がないことは、防衛省も認めています。
全面的に協力すべきとすることは、地方自治の否定です。
自治労連は、若者を戦場に駆り出し、自治体と自治体労働者を再び「戦争する国」づくりに動員させる安倍9条改憲を許さず、集団的自衛権行使容認の撤回と安保法制=戦争法の廃止に全力を尽くしていきます。