23冊目 ケーキの切れない非行少年たち
2020年新年号 Vol.554
23冊目
ケーキの切れない非行少年たち
宮口幸治著
タイトルを見た時、それぞれに受ける印象があると思います。読んでみると愕然としました。
丸いケーキを三等分するやり方が本当にわからないのです。それは認知機能や感情統制の弱さ、融通の利かなさなどの特徴があり、発達障害や知的障害なども絡んでいるとのことでした。
学校でも見過ごされ、適切に治療が受けられず、罪を犯したことが正しく認識されないから、再犯率が高かったり、鬱になったり。
非行少年と切り捨てるのではなく、実態を知り、知的ハンディのため、実生活で困っている子どもに少しでも早く支援の手をさしのべたいと願える本です。
新潮社
2019年10月発行
新書182ページ
価格:720円+税