すすむ非正規公共61 用務員を雇い止めするな
近江八幡市臨時嘱託職員組合 滋賀自治労連
▲住民とともに雇用を守ろうと開催した市民集会(写真提供:滋賀民報)
滋賀県近江八幡市の全小・中学校と幼稚園・こども園で働く用務員29人のうち、26人の雇い止めが民間委託によって強行されようとしています。昨年12月議会に関係条例が提出されて発覚しましたが、当然、近江八幡市臨時嘱託職員組合(以下、組合)との協議もありませんでした。
しかも、発覚直前まで市は用務員に会計年度任用職員制度の説明会を実施しており、市の説明に仲間も「来年からボーナスが出る」と期待していた矢先でした。
民間委託について、市教育委員会は「欠員が生じた場合、民間なら埋める対応ができる」としています。しかし、用務員の待遇と賃金は、臨時職委託1年契約で14年働いた職員でも最低賃金水準であり、欠員の原因は待遇・賃金の低さにあります。民間委託になれば、契約された範囲でしか業務はできず、学校長などが業務指示すれば偽装請負となり、また委託費用に対する消費税や利益相当で3年間で約2200万円が上乗せとなり、経費削減にはつながりません。
組合は、1月17日に全教・近江八幡地域労連とともに市民集会を開催しました。用務員から「朝6時30分には出勤している」「雨の日は子どもの靴を乾かしている」と仕事への誇りと思いが語られると、「子どもたちのために働く用務員さんに理不尽な扱いは許せない」と参加者から発言がありました。
組合は民間委託の撤回と、これまで削減してきた人員をもとに戻し、処遇の改善と人員確保をめざして奮闘します。