主張 緊急事態宣言
今こそ、住民のいのちとくらしを守る力の発揮どころ
新型コロナウイルス感染症が世界中で広がり、日本国内でも予断を許さない状況が続いています。政府は4月16日、「緊急事態宣言」を全国に拡大しました。
自治労連には、新型コロナウイルス感染症に対応する職場の状況が寄せられています。改めて、組合員・職場のみなさんに敬意を表するとともに、安心して働き続けられる職場を実現するよう、とりくみを強化しています。
いのちを守るため、病院や保健所などへの支援が重要
医療現場では、マスクも防護服も足りず、感染のリスクを感じながらも急増する患者を受け入れ、必死でいのちを守り、保健所は住民の相談に応え、感染が広がらないよう昼夜を分かたず対応しています。保育園や学童保育所、福祉やさまざまな窓口職場などを始め、自治体公務公共職場は一丸となって奮闘しています。
新型コロナウイルス感染の拡大を抑えるには、一人ひとりが不要不急の外出を控え、いのちを守るための病院や保健所などへの支援が重要です。しかし、病院では医師も看護師も減らされ、保健所も1992年の852カ所から472カ所に減らされてきました。自治労連は、政府や首長に対して、必要な人員と資材などを確保するよう強く要請し続けてきました。
安心して働ける職場体制と補償を国・自治体の責任で
自粛要請の生活のなか、ストレスがたまり、また感染する恐怖を感じ、さらに収入を絶たれ、くらしへの不安が広がっています。こうした思いに寄り添い、住民に対して親身な対応が求められています。安倍首相は「緊急経済対策」に「一人10万円支給」を盛り込みましたが、いつまで自粛が続くかわからないなかで、不安を払拭するのに十分とは言えません。
憲法にもとづき、医療や検査提供体制を最優先で整備し、安心して働ける職場体制を確立すること、だれもが不安なく感染拡大防止に協力できる補償を国・自治体の責任で行うよう求めていきましょう。新型コロナウイルス感染の終息に向けて、職場の切実な声も出し合い、今こそ、みんなで団結する時です。そして、自治体で働く私たちの、住民のくらしを支え守る力の発揮どころです。新しい組合員の仲間も含め、すべての組合員の英知を結集し、地域住民とともにこの局面を乗り越えましょう。