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第134館 鵜飼の伝統文化を伝える情報発信の場

日本列島 おどろき・おもしろミュージアム2013年6月号 Vol.475

岐阜県岐阜市 長良川(ながらがわ)うかいミュージアム

鵜飼の伝統文化を伝える情報発信の場

岐阜県を流れる長良川で、漁業の技法として生まれ、1300年にわたって受け継がれてきた「鵜飼(うかい)」。岐阜市は、それを文化資産と位置づけ、長良川の鵜飼が行われるその目の前の地に「長良川うかいミュージアム」を設置し、昨年8月に開館しました。長良川の鵜飼は、例年5月11日から10月15日に限られていますが、ミュージアムは通年営業し、その魅力を発信しています。
展示室に入り、鵜匠六家が立つ篝火トンネルを抜けると「鵜飼ガイダンスシアター」に入ります。シアターでは、長良川の鵜飼の歴史や実際の漁の様子などを、迫力ある巨大スクリーンの映像と音響、そして実物の鵜舟で演出された空間のなかで、楽しみながら知ることができます。
シアターを抜けると、さまざまな展示物が設置された空間に移ります。ここでは、より詳細な鵜飼の歴史や、鵜匠やウミウのことなどを、パネルやさまざまな展示品などで紹介しています。ただモノを置いているだけでなく、覗いたり手に取ったりなど、「体感」できるような工夫がふんだんに施されています。
特別展示室では、数カ月ごとに展示替えをしながら、長良川の鵜飼にかかわる歴史的資料や絵画などを展示しており、二度三度と訪れる人も少なくないといいます。
館内には、地元の食材を使った料理を楽しむことができるカフェや、オリジナルグッズを販売するショップも開設されています。また、県内随一という「金華山と長良川」を眺望するラウンジのほか、離れには飼育しているウミウの生態を観察できるコーナーなど、ユニークなスペースが設置されています。
大規模な施設ではありませんが、「長良川の鵜飼を体感し、魅力を感じてもらいたい」という思いの感じられるミュージアムです。岐阜・長良川周辺へ訪れる際には、立ち寄りコースに加えられてはいかがでしょうか。

▲長良川のほとりに建つミュージアム。館内から鵜飼を見ることもできます

▲等身大に作られたウミウ。展示室では鵜匠や鵜のことを詳しく知ることができます

 


ミュージアムメモ
所在地/ 〒502−0071 岐阜市長良51−2
電話/ 058−210−1555
交通/ バス:JR岐阜駅で乗車し「鵜飼屋」下車後、徒歩6分
自家用車:東海北陸自動車道「岐阜各務原市」I.C.より約20分
開館時間/ 午前9時〜午後7時(5/1〜10/15)、午前9時〜午後5時(10/16〜12/28)
休館日/ 火曜日(休日の場合は翌日以降の平日
入場料/ 大人500円、15歳未満250円、4歳未満無料(団体割引有)
HP/ http://www.ukaimuseum.jp/