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主張 東京オリンピック

優先すべきは、住民のいのちとくらし

依然、新型コロナ感染拡大が止まらず、入院待ちや手術治療を延期された患者が続出し、いまだ医療関係者や高齢者へのワクチン接種も終わっていません。この状況でオリンピック開催に多くの国民が不安を持っています。

7月23日開会予定の東京オリンピックについて、各社世論調査によれば6割から8割の国民が中止や再延期を求めています。

オリンピックに固執し、抜本的な感染対策を怠った菅政権の責任は重大であり、開催を断念し、感染対策に全力をあげるべきです。

自治体労働者の努力をふみにじるオリンピック開催への固執

各自治体では新型コロナ感染防止の対応や、各種給付金等の対応で多忙を極めています。長時間過密労働が1年以上続き、過労死ラインを超えての残業を余儀なくされる職場も出ています。

保健所や自治体病院、介護職場などでは、国の無策により地域医療が切迫し、「救える命が救えない」状況が生まれており、責任感や使命感だけでは働き続ける限界を超えています。

給付金、ワクチン接種など住民のために急がれる施策へ兼務や派遣で対応する一方で、聖火リレーやホストタウン、組織委員会派遣など、さまざまなオリンピック関連業務に多くの人員が割かれる事態を生んでいます。

今、国や自治体が優先すべきは、住民のいのちとくらしを守り切るための人員と体制を確保することであり、オリンピック関連事業に人員を割く余裕などありません。

公務公共サービスを軽視する菅政権に任せてはならない

長年にわたり地方公務員は削減され、公務公共サービスは民間に売り渡されてきました。本来、自治体の役割は災害やパンデミックの時にも対応できる体制を維持することであり、営利の追求を第一とする新自由主義とは相容れません。

コロナ危機は公務公共サービスを軽視してきたこれまでの政策が誤りだったことを明らかにしました。にもかかわらず、政府は公立公的病院の統廃合を促進する「病床削減推進法」や、自治体に介入し住民サービス低下と公務労働の変質を招く「デジタル改革関連法」などを強行し成立させました。新自由主義にもとづく儲け優先、自己責任を基本とする政策ではなく、国民のいのちとくらし優先の政権に転換させましょう。

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