みんなの声と力で要求実現勝ち取る
秋季年末闘争勝利へ
▲当局と交渉する周南市職労の亀谷忠史書記長(右)と足立龍久委員長(右から2人目)
全国で秋のたたかいがすすんでいます。職場で集めた団結署名や自治体キャラバンなどを力に、基本給引き上げや一時金増額、休暇制度の改善など要求実現を勝ち取っています。山口自治労連と滋賀自治労連の仲間のたたかいを紹介します。
会計年度任用の一時金 声上げ支給月数を改善
山口 周南市職労
山口・周南市職労では、会計年度任用職員に対する期末手当の支給月数について、全国水準を下回る1・45月から2・55月へ改善させる回答を引き出しました。
県内多くの自治体で全国に比べ低い水準
周南市をはじめ山口県下の多くの自治体では、一時金の支給基準と支給月数の二重の絞り込みで、全国と比べて低い水準に置かれています。
総務省の一時金支給基準は「週15・5時間以上勤務」、支給月数は正規職員を基準とした支給です。しかし、県内では常勤職員並みの「週29時間」あるいは「正規の4分の3以上」とする自治体があり、支給月数についても「再任用職員を基準」とした期末手当1・45月分しか支給していない自治体も少なくなく、周南市も同様でした。
支給月数改善を力に支給対象者拡大に向けて
周南市職労の亀谷忠史書記長は、「今回支給月数の改善を引き出したことは大きな前進。しかし、支給基準の点が改善されておらず、引き続き運動をすすめたい」と話します。また、「職場の会計年度任用職員に成果を知らせたり、働くみんなの要求・職場アンケートのとりくみを通じて組合加入を呼びかけている」と語りました。
この間、山口自治労連で行っている自治体キャラバンで、劣悪な処遇を放置していることを各自治体に追及してきた効果が出ている。周南市での前進を力に、周辺自治体でも改善をすすめてほしい」と訴えます。
病院職員の奮闘に応え基本給・一時金引き上げ
滋賀 大津市民病院労組 大津市民病院契約職員労組
基本給平均0・15%増額 全員へ特別賞与2万円
滋賀県内唯一の第一種感染症指定医療機関である大津市民病院では、コロナ危機のなか住民のいのちと健康を守るために日夜奮闘してきました。
大津市民病院労組と大津市民病院契約職員労組は、すべての職員の賃上げを要求。大津市労連とともに職員団結署名にとりくみ、全体で2370人分を提出しました。
11月12日の病院当局との交渉で、来年4月から基本給は平均0・15%増額、勤勉手当は0・05月引き上げ。契約職員・嘱託職員の賃金単価も平均0・15%増額、一時金は現行維持。正規職員・契約職員・嘱託職員への一律2万円の特別賞与を勝ち取りました。
公立病院としての存在感 より一層高まっている
大津市民病院の北脇城(じょう)病院理事長は「感染症指定医療機関、公立病院としての存在感がより一層高まっている」とし、職員への感謝を表明。賃金引き上げの理由に「優秀な人材を確保し、公立病院の責務を果たすため」と回答しました。
大津市労連の江口辰之委員長は「大津市民病院では2017年人勧が実施されておらず、今回の引き上げで近隣の公立病院に追いついた。厳しい環境のなかで、この成果は大きい」と話しました。
勝村美穂子病院労組委員長は「『期末手当は引き下げないで』と訴えてきたので、成果があり安心。人員不足も深刻だが、さらにがんばりたい」と決意を語りました。
▲11月12日、市民病院看護局長に職員団結署名を手渡す大津市民病院労組の勝村美穂子執行委員長(中央)、大津市民病院契約職員労組の池田雅子執行委員長(右)