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健康に働くために人員増を

自治労連2021~22「働くみんなの要求・職場アンケート」 職場の実態編

職場でのサービス・不払い残業が減らず、「残業の申請がしづらい」「人員不足」など深刻な状況が続いています。長引くコロナ危機によって心身への影響も大きくなっていることが明らかになりました。

「残業申請しづらい」職場の雰囲気が4割

最近1カ月の平均残業時間は、13時間25分(昨年12時間29分)と昨年より約1時間増加し、サービス・不払い残業も平均で10時間43分(昨年10時間22分)とやや増加。正規職員は10時間58分、非正規でも8時間45分もの不払い残業の実態がありました。

不払い残業の理由では、「申請しづらい雰囲気がある」が40・6(昨年33・9)%と大きく増加。また、「短時間の残業だから」も35・6(昨年31・8)%で増加しています。

自己の責任を理由とした回答では「自分の仕事が遅いため」「自分の勉強や研修だから」を合わせると36・2(昨年24・9)%と大きく増加しています。「持ち帰り残業だから」が19・0(昨年13・7)%を占めていることも問題です。

年休については、平均取得日数が10・19(昨年9・72)日と、あまり改善されていません。

▲サービス・不払い残業の理由
人員は足りないなか「仕事にはやりがい」

職場の人員については「足りない」が60・9(昨年62・4)%と微減していますが、職場要求では、「人員を増やす」が42・5(昨年44・7)%と引き続き高く、恒常的な人員削減による職場状況の悪化、負担の増大が続いています。

仕事のやりがいについては、「非常にやりがいがある」が18・4(昨年19・4)%、「まあまあやりがいがある」が58・3(昨年57・0)%で合わせて76・7(昨年76・4)%と横ばい。非正規も合わせて83・6(昨年83・4)%となりました。

職場要求では、「賃金・一時金引き上げ」が62・9(昨年59・0)%と増加し、「年休取得促進、休暇増」も31・7(昨年31・6)%と引き続き上位になりました。

▲実現したい職場要求
コロナ危機長期化で心身への影響あり7割超

今回のアンケートでは、特別項目として、「コロナ危機の長期化による体調(心身とも)への影響」について調査。「大いにある」13・3%、「多少ある」の59・4%をあわせると7割を超える職員が心身への影響を訴えています。感染防止対応等これまでにない対応と長時間労働を迫られ、職員の心身を蝕んでいる深刻な状況が強く表れました。

また、変異株への対応など、仕事をすすめるうえで感染の不安についても、「強く感じている」30・1%、「少し感じている」57・1%と9割近くが不安を感じながら仕事をすすめていることがわかりました。

▲コロナ危機長期化による体調(心身とも)への影響
アンケートの声

●夜勤のできる正職員の人数が規定を満たしてない。看護師不足を理由にしないでほしい。
●介護職場は人材不足で重労働。それに感染対策もあり、ストレスが大きい。介護者も高齢化しており、人材を増やしてほしい。
●調理に携わる業務も賃金を上げて欲しい。人々の食を支えている給食業務の賃金アップを要望したい。
●保健師数が圧倒的に足りない。人員減になった分が補充されないまま、仕事量は増えている。コロナ対応に圧迫されて、本来の業務に支障が出ている。
●職場で率直な意見が言えず辛い思いをしている職員がいる。だれも反対できず、仕事がすすまないため我慢している。
●1日の労働時間が短い。雇用者が雇用保険などをかけなくてはいけなくなるため、その基準以下に抑えられている。もう少し長い時間働けたらいいなと思う。
●毎年契約更新されないかと不安です。勤務時間を15分減らされて、パートタイム扱いになり、その15分は毎日残業という形でごまかされている。
●仕事も気持ちもやる気もいっぱいでやっている。でも給料が安すぎ。正規職員との平等な賃金をお願いします。

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