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「過労死ライン」を超える働き方の実態調査の結果公表について 自治労連が記者会見

「長時間労働に歯止めをかけ、実効的な上限規制を」~2年におよぶコロナ対応はもはや「臨時的」ではない~

 3月7日、自治労連が行った新型コロナ危機のもとでの「『過労死ライン』を超える働き方の実態調査」の結果を記者会見で公表しました。会見には13社14名の新聞社・報道機関が集まり、各社が大きな関心を寄せました。

 自治労連本部から長坂副委員長、石川書記長、嶋林中執ほか5名が出席し、現場の報告を京都市職労・福本書記長と大阪府職労・小松委員長、大阪府の現役保健師の3名がオンラインで行いました。

 冒頭、石川書記長から「コロナ危機が2年以上も長期化する中、自治体職場では(コロナ対応が)労働基準法第33条に該当するとして、月80時間を超える長時間労働をしている職員がたくさんいる。野放しになっている異常な長時間労働を規制し、コロナ危機であっても働くルールを作ることが必要」と挨拶。

 続いて長坂副委員長が調査結果について、「回答のあったすべての自治体で、過労死ラインを超える働き方があり、月200時間を超える時間外勤務の実態がどの自治体でもあった。最高は月298時間で、1日15時間の労働を30日間連続で続けない限り達しない。休みも与えず働かせ続けたということになる」と報告しました。

オンライン参加者が現場の実態を切実に訴える

 大阪府職労・小松委員長は「ある保健師は、持ち帰りの公用携帯電話で深夜3時に救急隊員からの電話に対応し救急隊員にも、交替制でなく昼も夜も対応していることに驚かれた。別の保健師は、朝8時に出勤して翌日の午前4時に退勤し、わずかな仮眠をとってすぐ出勤していた。日をまたいで退勤する職員も多数おり、こうした状況の中で、倒れそうになりながら働いている実態がある」と保健師の過酷な勤務実態を説明しました。

 大阪府の現役保健師は『もうやっていけない』と辞めていく友達もいる。現場の保健師は誰一人として府民を置き去りにしていいと思っていない。人間らしい生活をした上で、府民からの相談に真摯に対応していきたい。難病や精神保健の通常業務にも支障をきたしている。その場しのぎの対応ではなく、先を見通した公衆衛生のあり方を考えられる長期的な計画で考えてほしい」と訴えました。

 京都市職労・福本書記長は京都市の感染症対策担当職場には、新規採用職員が4分の1も配置され、『自分の対応が正しいのかわからないまま対応しないといけないのがつらい』と、年度途中に退職した職員がいる。妊娠中の職員が午前0時を過ぎても帰ることができなかった。過労死ラインを超える時間外勤務が常態化している職員が2分の1もおり、『この職場に2年いるのは無理』『自分たちは使い捨てのコマか』と怒りに震える職員もいる。人を増やしてほしいというのが今の職員の声だ」と実態や現場の声を紹介しました。