すすむ非正規公共87 検針業務に誇りあるからこそ
新潟県事務所 新潟公共一般労組
▲新潟県事務所で検針業務を行う組合員
新潟市の水道メーター検針は、これまで市水道局の外郭団体(公益財団法人)の個人委託労働者が行っていました。今年4月から委託先が民間企業に変わり、働き続けることができるか不安が広がりました。
新潟公共一般労組は、つながった検針員を中心に「つどい」を準備。市内2事業所・2営業所にいる約80人の検針員は女性が多く、最初の「つどい」は銭湯の脱衣場で開催しました。6人が参加し、うち2人が組合加入。公益財団法人と市水道局へ交渉を申し入れ、新しい委託先での採用を求めました。結果、希望者全員の採用を実現しました。
組合に加入した検針員が新しい参加者を誘いながら「つどい」を継続して開催。また、組合役員自宅の水道メーターに手作りのアクセサリー(クリップキーホルダー)と手紙、組合名刺を置いてみると、検針員から「友だちをさそって組合の話を聞きたい」と電話があるなど、つながりが広がりました。「つどい」に参加し、仕事のことや不満を語り合うなかで、ライフラインを支えている仕事への誇りと、処遇改善への思いを確認し合ってきました。
雇用契約になったのに新しい委託先で労働時間が短く設定され、社会保険加入の要件が満たせていないことが現在の課題です。組合員からは、「この仕事で家族を養えるようにしていきたい。社会保険も雇用保険も入れるようにしたい」と強い声が上がっています。労働条件改善を求め交渉し、さらに仲間を増やし、要求を実現する決意を固めています。