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主張 私たちのくらしと参議院選挙

選挙権行使し、くらしをよくする政治の実現を

野菜、ティッシュペーパー、ガソリン、ビールなど、値上げラッシュが続いています。ヨーロッパやアメリカなどが、消費税引き下げやインフレ対策として利上げに踏み切るなか、日本は「異次元の金融緩和」を続けているため、24年ぶりの大幅な円安となり、物価高騰に拍車をかけています。黒田日銀総裁の「家計の値上げ許容度は高まっている」との発言に国民の怒りは収まりません。6~8月も3600品目以上の値上げが予定されており、政治が果たす役割は重要です。

格差と貧困が拡大し、労働者の賃金が上がらない日本

岸田政権は、物価高騰に対して、石油元売り会社に対する補助金の拡充や低所得の子育て世帯への給付金などの支給を緊急対策として盛り込んだものの、世界80カ国以上で行っている消費税の引き下げは検討もせず、年金は6月から引き下げ、10月からは75歳以上の医療費窓口2割負担を実施しようとしています。

90年代からの新自由主義政策により、格差と貧困が拡大し、日本では、労働者の賃金が上がらない国になっています。日本の平均年収は約433万円で1997年から34万円下がっています。企業の利益は増えたものの、労働者には分配されていません。非正規労働者は、4割近くに増加し、年収200万円以下のいわゆるワーキングプアは、1164万人(22・2%)にもなっています。

憲法いかして、いのちとくらしを守る自治体の役割発揮を

7月10日投票で行われる参院選は、くらしにかかわる重大な選挙です。新自由主義政策を転換させ、賃金が上がり、安心して働き続けられるルールをつくるかどうかが、争点の一つです。最賃スレスレで働く労働者が増加するなか、だれでも普通にくらせる「全国一律最低賃金1500円」は、労働者の賃上げに有効です。「正規と非正規の格差解消」「男女間の格差解消」にもつながります。

憲法をめぐるテーマも大きな争点です。防衛費予算が毎年増大し、社会保障が削減され、公務労働者の賃金は抑制されています。防衛費を増大させれば、さらなる社会保障の削減と公務労働者の賃下げにつながります。憲法をいかしてこそ、いのちとくらしを守る自治体の役割も発揮できます。選挙権を行使して、くらしをよくしていきましょう。

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