最賃割れ許さない!全国のたたかいが国を動かす さらなる賃上げにつなげよう
会計年度任用社員の処遇改善 茨城自治労連
▲2月24日の朝、成果を書いたビラを庁舎前でまき宣伝
茨城県内の一部自治体で会計年度任用職員の時給が最低賃金を下回っていたことが、茨城自治労連の告発により明らかになりました。最賃割れを許さない全国の運動は、給与決定に最低賃金を考慮するよう総務省通知を出させるなど、国を大きく動かしています。
最賃割れ告発し時給引き上げと遡及を勝ち取る
茨城県常総市では、昨年10月に県内最低賃金が911円に改定された後も、時給890円のまま会計年度任用職員を募集。「このままではいけない」と常総市職労は時給の是正を要求しましたが、当局は「公務員は最低賃金法の適用除外だから」と放置し、改善しませんでした。
常総市職労と茨城自治労連は、労働基準監督署への要請や、自治労連がとりくんでいる「3Tアクション」とも連動して、最賃割れの実態告発などにとりくみました。最賃割れ問題について、自治労連でも総務省に問題を解決するよう以前から追及しており、新聞でも報道されました。
総務省は昨年12月に通知を出し、給与決定について「地域の実情等をふまえ、適切に決定する必要があること。その際、地域の実情等には、最低賃金が含まれる」と言及。市当局は総務省通知と県の指導を受けて、最賃改定時に遡及して給与改定と支給することを回答しました。
最低賃金引き上げは公務員賃金にも影響
茨城自治労連の濱野真委員長(常総市職労)は、「最低賃金法の適用除外とはいえ、そもそも公務職場は模範とならなければならない。安定した雇用と賃金は人間らしく生きるための条件であり、自治体自らが守った上で自治体本来の役割が果たせるはずだ。改善したとはいえ、最賃をわずかに上回る922円。会計年度任用職員の働きに見合う大幅増額を要求していきたい」と話します。また、「最低賃金は公務員賃金でも重要なポイントになる。最低賃金が引き上がれば、高卒初任給にも影響し、公務員賃金全体の底上げにつながる」と最低賃金引き上げ運動にとりくむ重要性を訴えました。
常総市職労の戸塚理太委員長は「さっそくビラを作成し、この成果を宣伝した。会計年度任用職員の組合加入と全職員のさらなる賃上げにつなげるために奮闘していきたい」と話しています。
▲常総市職労の戸塚委員長(右)と茨城自治労連の濱野委員長