〔102〕絵を描くことは自分の気持ちの表現手段
2023年6月号 Vol.595
絵を描くことは自分の気持ちの表現手段
京都・宇治市非常勤職員労組 政埜(まさの) あかねさん
▲地域の芸術家集団主催の展覧会にも出展
政埜さんがいまハマっているのは絵画。それも抽象画です。
「胞子や微生物など自然界にある『菌』の未知なる生命体の不思議さに惹かれています」と政埜さん。最初は、その写真を模写し色を付けていましたが、描写にとらわれず、ストレートに自由に感じたことを絵にしていこうと、絵画の手法が変わっていきました。「いろいろ絵を描いてきた結果、今のスタイルがあります」と話す政埜さんに、絵画への気負いはありません。
きっかけは職場の回覧 絵画への意欲が再燃
政埜さんは、小学生の頃から中学校卒業まで、プロの画家のアトリエに通っていました。好きなものを自由に描いていて、時々、テーマやアドバイスをもらう程度。この自由な時間が心地よかったと話します。
高校、大学、就職、結婚、子育てとあっという間に時間が過ぎ、絵画からは長い間、離れていました。子育てが一段落してホッとしているころ、職場で回覧された生涯学習センターの美術講座の案内に目がとまります。再び筆を取るまで時間はかかりませんでした。
早速、講座に参加したり、絵画展を主宰していたグループの会員になり、絵画展やギャラリーへの出展を始めます。「実は、本格的に絵画の手法など技術的な勉強をしたのはこの時が初めてです」と照れ笑い。活動範囲は広がり、東京の絵画グループとも交流が始まり、今では上野の東京都美術館での絵画展にも出展しました。「自分が描いた絵を見て何か感じてくれたらうれしい」と制作や出展を楽しんでいます。
気持ちがポジティブになる作品を描きたい
「同じ絵でも、その時の自分の気持ちで、見え方が変わってきて楽しい。逆に絵を見ることで気持ちが落ち着いたり、楽しくなったりすることもあります」と絵画の魅力を話します。
「絵を見て気持ちがポジティブになる作品をつくりたいですね」「絵で自分の思いやメッセージを伝えられたらいいなあと思っています」と変わらず制作意欲満々です。
▲地元だけでなく、京都市内、東京にも出展します
▲アトリエは自宅の一室。キャンバスに向かう時が自分の時間