自治労連運動を確信に希望と展望を届けよう
石川敏明 自治労連書記長の総括答弁
全体で68人の発言があった。出席代議員の女性比率は29・2パーセントとなり、近年最高となった。
代議員からは、大きく3つのことが語られた。それぞれの職場と地域の課題と要求に触れながら、「公共を取りもどす」運動と「働きがいと魅力ある職場づくり」の実現、そのために「憲法を守りいかす」ことへの必要性と重要性が話された。
会計年度任用職員の処遇改善、雇い止め阻止のたたかいでは、埼玉での図書館職員のとりくみをはじめ、多くの発言があった。公募によらない再度の任用を実現させた成果、民間委託について自治体当局も含めた三者協議を実現したことや、最低賃金の引き上げ改定を反映させた事例も報告された。
賃金闘争では、昨年の22人勧水準を超える成果を勝ち取った報告と、この秋の確定闘争に向けた決意が語られた。
平和教育がゆがめられている広島の現状、自衛隊への名簿提供や南西諸島での配備がすすみ日本が軍事国家へと変貌している危険性を訴える発言、維新政治とのたたかいが大阪から報告されるなど、労働組合が政治や選挙に正面からとりくむ必要性が訴えられた。岩手、東京、京都などからは首長選挙に向けて職場要求と住民要求の実現をめざす決意が表明された。
保健所の現場では、コロナの感染症法5類移行後も、厳しい対応が続いている状況が語られた。人員増と長時間労働規制の実現をすすめるべく運動の強化が求められている。なお、コロナ危機における現場の実態と教訓については、8月に自治労連の仲間が執筆し、発刊した『コロナ最前線』を活用いただきたい。
「デジタル化」については、自治体の各業務で個人情報を取り扱う重みが増していること、仕事を見つめ直すためにも、職場での自治研活動を広げて学んでいく必要性を訴える発言もあった。
その他、職場に潜む危険をなくしていくために労働安全衛生活動をすすめる発言。島根・大分での地方組織結成を受けて、新潟や香川から地方組織化に向けた決意。ジェンダー問題に関わっては、職場や行政のとりくみが紹介され、組合活動においてもジェンダー平等をすすめていく活動と決意も語られた。
発言にあった各地でのとりくみや仲間の思いに対して、大阪衛都連の行動綱領にある「地域住民の繁栄なくして、自治体労働者の幸福はない」の理念が、民主的自治体労働者論、自治労連運動に引き継がれ、いまあらためていきていることを実感している。私たちは決して一人ではない。全国に仲間がいること、労働組合だからこそできることを大会を通じて確信できたと思う。職場の仲間に希望と展望を届けようではないか。