第186通常国会開会にあたって(談話)
平和とくらし破壊の“安倍暴走政治”を許さない、
継続した共同の運動で国会を包囲しよう!
―第186通常国会開会にあたって(談話)―
2014年1月29日
日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均
1月24日、13年度補正予算案・14年度予算案をはじめ、内政・外交にかかわる重要問題で“安倍暴走政治”と“国民の願い”が激突する第186通常国会が、6月22日までの150日間の日程で開会した。
安倍首相は、国会開会を前に「閣議決定または、首相答弁で『集団的自衛権の行使容認』を打ち出す」方針を表明し、前国会で強行成立させた「特定秘密保護法」に続いて、今国会では「解釈改憲を実行する」との強い意欲を示した。
また、首相の開会日の施政方針演説では、名護市長選勝利で示された「オール沖縄」の総意を踏みにじる普天間基地の辺野古移設を「全力で進める」と表明し、さらに、みんなの党など一部野党を取り込んで「比例定数の削減」や「憲法改悪」を進めて行く考えを表明した。これは、「戦争する国づくり」への国民に対する挑戦に他ならない。「特定秘密保護法」反対に結集した、「戦時体制づくりに向けた、国民の権利の侵害は許さない」共同の輪をさらに広げていくことが求められている。
安倍首相は、経済政策に関わり「企業の収益を、雇用の拡大や所得の上昇につなげる」と述べながら、より一層の雇用の規制緩和をすすめ、法人実効税率の引下げなど大企業応援の姿勢を示した。さらに、4月からの消費税率の引き上げ、社会保障制度の切り捨てを、既定路線として進めようとしている。
「すべての働く者の賃上げを!」と同時に、憲法が定める国民の生きる権利の保障を求める14国民春闘のたたかいをさらに強めて行くことが求められている。
安倍首相の靖国神社参拝は、国際的な戦後史をゆがめるものとして、国の内外から批判を浴び、孤立を深めている。しかし、挑発的な言動を改めないまま、「対話のドアはオープン」と開き直る姿勢は、世界に受け入れられるものではない。
TPP交渉についても、成長戦略の一つとして、早期妥結をめざすアメリカとの妥協を進めているが、アメリカ主導のTPP交渉は、日本はもちろん、協議参加国の国民の反撃が巻き起こり、早期妥結のめどは立っていない。
さらに、「脱原発」を求める国民の声に挑戦するように、「責任あるエネルギー政策を構築する」などとして、原発再稼働・輸出を進める考えを示したことは、福島原発事故の現状と、被災者の願いを無視するものであり、許すことは出来ない。
自治労連は、消費税増税ストップ、社会保障の拡充、大幅賃上げで、国民・労働者の暮らしを立て直し、景気回復を図る政策への変更を求め、国民・労働者との共同を広げてたたかいを進める。前臨時国会に見られた、「数の力」をタテにとった審議や採決強行といった、異常な国会運営を改め、国民に開かれた徹底した審議をつくし、国民のねがいが実現する国会とすることを求めるものである。
また、当面する14国民春闘での公務・民間労働者の連帯による要求前進と、地域住民、諸団体との共同の取り組みをすすめ、国会を労働者・国民の願いと運動で包囲するたたかいを、全国で展開することを呼びかけるものである。
以上