『レディ・マドンナ』2014季刊自治労連夏季号より
村瀬瑞恵 愛媛・今治市職委員長
動けば変わる!「職場の声」を大切に、「組合員が主人公の活動」をめざして
わたしが今治市役所職員組合の委員長になって5年目になった。それまでは、保育士の組合員として部会や集会に参加する程度であった。晴天の霹靂!!今治市職60余年の歴史のなかで初の女性であり、大先輩がいるなかで「私みたいなのが委員長をするなんて」と…しかし「引き受けたからには自分らしさを出していこう」と開き直り、周りの人たちに支えてもらいながらなんとか前へすすんできた。
当初より心がけたことは「職場に見える組合活動」と「青年部の活性化」を優先課題にしてとりくむことだった。その甲斐あって、今年度は数年ぶりに一般事務職の女性が執行委員になったり、団体交渉にも青年が参加したりして、少しずつ活動が広がってきたと感じている。職場懇談会ではあまり意見が出なかった人事考課制度について、ようやく青年層からも「人材育成につながらない」「チームワークが取れなくなる」などの疑問が多数出始めてきた。また、始業時間前のラジオ体操・職員どうしの朝のあいさつ運動やボランティアの参加など、昨年から増えてきた「勤務時間外の自主活動」についても「上司から言われると断りにくい」「考課されていると思ったら出ざるを得ない」と不満や改善を求める声が大きくなってきている。このことについては、先日の団交で当局に「ボランティアやあいさつ運動は強制ではない。人事考課への反映をしない」と明言させ、職場に知らせた。
また、市長が庁内幹部会で行った「年休の取得制限・理由確認」をにおわす発言についても取り上げ、「年休は労基法にもとづく権利である」「上司(所属長)が取得制限や理由確認を行うことは労基法違反である」ことを確認し、素早く情宣で全職員に知らせた。
さまざまな形で管理強化がすすむ職場において、要求を前進させるためには、職員が「おかしいことはおかしいと言える」職場の雰囲気づくりを組合がすすめていかなければならないと強く思った。小さなことでも「職場の声」を取り上げ、要求し交渉し、職場に返す活動が、組合への信頼強化と組合員増につながっていくことを確信している。
さらに、保育職場や学校給食調理場で恒常的な仕事を担ってくれている「非正規職員の待遇改善」も喫緊の課題として運動をすすめている。この間の運動で通勤手当の一部支給や賃金の改善(経験加算)などがあったが、まだまだ満足のいくものではない。職種ごとに少人数でも「しゃべり場」を開催しながら、参加者の声を集め、要求実現に向かって組織拡大をすすめていくことを決意したい。
非正規保育士のしゃべり場で2人が組合加入しました。