第12回地方自治研究全国集会in滋賀全国からのべ2000人が参加
9月27日~28日の2日間、最高の秋晴れの中で「第12回地方自治研究全国集会」が滋賀県大津市を中心に開催され、全国46都道府県から2日間でのべ2000人が参加しました。
集会は「いかそう憲法、つくろう安全・安心に暮らせる地域、日本を」をテーマに、自治労連を含む21の団体で構成する実行委員会と、滋賀自治労連が参加する滋賀県現地実行委員会の共催で開催されました。集会は1日目に、全体会とナイター講座、青年企画を開催。2日目には25の分科会、2つの現地分科会を開催しました。県立びわ湖ホール大ホールで開催された全体会は、地元滋賀の歓迎行事として伝統芸能「日野曳山祭ばやし」の演奏が行なわれ、集会のオープニングを華々しく飾りました。
主催者あいさつでは、21団体共同実行委員会を代表して農民運動全国連合会の上山興士さん、現地滋賀県実行委員会を代表して高橋進滋賀県自治体問題研究所理事長からあいさつがありました。開催地の自治体を代表して、大津市からは総務部長が大津市長の代理としてメッセージを代読し、日野町の藤澤直広町長が来賓として出席しました。
地方から声をあげていくことが大切
記念講演では、「宇宙から考える地域と日本」と題して、日本人初の宇宙飛行士、秋山豊寛氏が講演。秋山氏は「政府は道州制を作り上げ、地域の政策決定を奪おうとしている。対抗できるのは地方の力だけなので、地方から声をあげていくことが大切です。おかしなことに対して『おかしい』と言える人がいる国は希望の国です。それを言い続けることで子孫を幸せにできます。そういう時代をつくっていきましょう」と訴えました。
基調フォーラムでは「憲法をいかす地域、日本をつくるための公開討論会」と題して、21団体や自治労連自治研中央推進委員が、「安倍総理の応援団」「維新系の首長」「住民代表」「学 者」などに扮した出演者で、模擬公開討論会が行なわれました。討論会は第1部「沖縄、福島の現実から日本の安全・安心を考える」、第2部「住民のくらしと自治体の役割を考える」の2部構成で展開。「政府」「維新」「住民」「自治体労働者」それぞれの立場からの意見をたたかわせた後、実際の当事者である、沖縄県公務公共一般労働組合、福島原発訴訟原告団、新日本婦人の会大津支部、横浜市従業員労働組合・ケースワーカー、藤澤日野町長が、基地問題、原発、子育て、自治体労働者の仕事、自治体の役割について証言しました。討論会には会場からもツイッターでコメントを送ることができ、参加者も加わって会場が一体となり盛り上がりました。
全体会終了後は、3つのナイター講座が行なわれ、第1講座は「暮らしの基盤を確立、安全・安心で環境にやさしい地域をつくる」をテーマに京都大学の岡田知弘教授。第2講座は「人間らしく生きるために社会保障を充実する」をテーマに立教大学の芝田英昭教授。第3講座は「暮らしを支え、自治を育て住民本位の自治体をつくる」をテーマに神戸大学の二宮厚美名誉教授が講演を行ないました。
また、同時刻には青年企画も行なわれ、「沖縄から滋賀へ」を合言葉に全国の青年が一同に会し、立ち見がでるほどの大盛況の中で行なわれました。6月に沖縄で開催した「おきプロNEXT」を振り返り11グループに分かれて討論会を行ない、交流する機会を大切にして熱い思いを語り合う充実した内容となりました。
2日目は25のテーマに分かれて分科会を開催し、現地滋賀実行委員会が主催する2つの現地分科会「グリーンツーリズム体験と日野の自律の町づくり交流」「びわ湖クルーズと近江八幡の歴史的町並みを生かす町づくり」が催されました。
2日間を通して参加者からは、「秋山さんの講演は、説得力があり、励まされた。」「基調フォーラムは、討論の内容が分かりやすく、現場、当事者の声が胸にジーンと来た。」「憲法をベースに語って頂いた日野町長の発言に感銘を受けました。」「DVDにして学習会に使えればいいと思った。」「集会内容がとてもわかりやすく、勉強になった。」「今回学んだことを地元でもいかしていきたい。」「すごく楽しい集会だった。たくさん学ぶことができ元気がわいてきた。」などの感想がありました。また、開催地の滋賀県についても、「天気も良く、びわ湖の眺めが最高にすばらしい。」「滋賀の魅力を感じることができた。」など、集会参加を通じて滋賀を満喫した感想も多く寄せられ、大成功で集会が締めくくられました。