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地方公務員の賃下げ許すな!財務省、総務省要請行動

「地方公務員の賃金削減の強行は断じて許さない」
財務省、総務省に強く要請

 震災復興財源等を口実にした地方交付税削減による地方公務員賃金削減の押し付けが強まっている中、全労連公務部会は、自治労連・全教と連名で財務省・総務省への要請行動を展開しました。

 財務省要請には、黒田公務部会事務局長、関口自治労連中執、米田全教中執が参加、財務省からは、地方交付税担当の主計局地方財政係の有利主査、芳賀調査主任が応対。総務省要請には、山口毅自治労連副委員長、磯崎全教副委員長、中川悟公務部会幹事(自治労連書記次長)ら4名が参加し、総務省からは前(すすめ)公務員課理事官、野口公務員課課長補佐らが対応しました。

 要請では、地方公務員の賃金削減が、震災被災地をはじめ地域経済を冷え込ませ、景気回復を求める国民の願いに逆行するものであり、そもそも、人事院勧告制度を無視して強行された憲法違反の国家公務員の賃金削減を、地方には波及させないとしたこれまでの約束を破って強行するなど断じて許されないと、両省に対し強く迫りました。

【財務省に提出した要請書】

2013年1月22日
財務大臣 麻生 太郎 様

全国労働組合総連合公務務部会
日本自治体労働組合総連合
全 日 本 教 職 員 組 合

国家公務員に連動した賃金引き下げは行わないことを求める要請書

 日頃から国家予算の編成や税制の企画立案など財務行政にご尽力されていることに敬意を表します。

 さて、日本経済は長引く不況から抜け出せないまま新年を迎えました。読売新聞社が年末に行った世論調査では、自民党政権に期待することを複数回答で聞いたところ「景気が回復する」が最も多い回答(74%)となりました。この国民の切実な願いにどう応えるかが問われています。

 長期不況の原因は、大企業が賃金や雇用を抑えているため、内需の大もとである国民の消費が低迷していることです。ILO(国際労働機関)の「世界賃金報告」は、「賃金カット競争」が「『底辺への競争』に結びつき総需要を冷え込ませる」と指摘しています。賃下げを放置してきた日本政府の責任は重大です。

 政府は、国家公務員の給与を昨年4月から給与臨時特例法(賃下げ法)により平均7.8%引き下げました。国民の消費を回復しなければならないときに、それに逆行する行為です。また、賃下げ法は「自律的労使関係制度の先取り」と主張し、人事院勧告に基づかずに法案提出を強行したものです。協約締結権回復に向けた公務員制度改革関連法案が廃案になっていることを踏まえれば、すでに「先取り」という主張は破たんしています。
 それにもかかわらず、貴職が1月15日の「国と地方の協議」の場において、「7.8%に合わせてもらうのは当然」と地方公務員の給与を国家公務員同様にカットすることを要請したことは、地方自治体の労使が自主的に賃金を決定する当たり前の原則を否定したものといわざるを得ません。
 地方公務員の大幅な賃下げは、今春闘における民間の労使交渉にも否定的な影響を与え、「賃下げの悪循環」でデフレ不況をさらに悪化させることにつながり、地域経済への影響はより大きく、国と地方の税収減にもつながります。

 住民の暮らしや子どもたちの教育のため、日夜献身的に奮闘している自治体労働者・教職員を励まし、誇りと尊厳を持って公務公共業務に従事できるよう、下記事項について貴職に要請します。

1.憲法で保障された公務労働者の労働基本権を踏みにじり、議員立法で強行した憲法違反の「給与臨時特例法」を廃止すること。

2.地方交付税や義務教育費国庫負担金の減額など、国が地方に対し国家公務員と同様の賃下げを実質的に強制するような財政措置はとらないこと。

以 上

【総務省に提出した要請書】

2013年1月22日
総務大臣 新藤 義孝 様

全国労働組合総連合公務務部会
日本自治体労働組合総連合
全 日 本 教 職 員 組 合

国家公務員に連動した賃金引き下げは行わないことを求める要請書

 日頃から地方自治の発展にご尽力されていることに敬意を表します。
 さて、日本経済は長引く不況から抜け出せないまま新年を迎えました。読売新聞社が年末に行った世論調査では、自民党政権に期待することを複数回答で聞いたところ「景気が回復する」が最も多い回答(74%)となりました。この国民の切実な願いにどう応えるかが問われています。

 長期不況の原因は、大企業が賃金や雇用を抑えているため、内需の大もとである国民の消費が低迷していることです。ILO(国際労働機関)の「世界賃金報告」は、「賃金カット競争」が「『底辺への競争』に結びつき総需要を冷え込ませる」と指摘しています。賃下げを放置してきた日本政府の責任は重大です。

 政府は、国家公務員の給与を昨年4月から給与臨時特例法(賃下げ法)により平均7.8%引き下げました。国民の消費を回復すべきときに、それに逆行する行為です。
 また、賃下げ法は「自律的労使関係制度の先取り」と主張し、人事院勧告に基づかずに法案提出を強行したものです。協約締結権回復に向けた公務員制度改革関連法案が廃案になっていることを踏まえれば、すでに「先取り」という主張は破たんしています。

 それにもかかわらず、麻生副総理兼財務大臣が、1月15日の「国と地方の協議の場」において「地方公務員の給与を国家公務員と同様に、平均7.8%カットすることを求めた」と伝えられており、地方自治体の労使が自主的に賃金を決定する当たり前の原則を逸脱したものといわざるを得ません。

 地方公務員の大幅な賃下げは、今春闘における民間の労使交渉にも否定的な影響を与え、「賃下げの悪循環」でデフレ不況をさらに悪化させることにつながり、地域経済への影響はより大きく、国と地方の税収減にもつながります。

 住民の暮らしや子どもたちの教育のため、日夜献身的に奮闘している自治体労働者・教職員を励まし、誇りと尊厳を持って公務公共業務に従事できるよう、下記事項について貴職に要請します。

1.憲法で保障された公務労働者の労働基本権を踏みにじり、議員立法で強行した憲法違反の「給与臨時特例法」を廃止すること。

2.地方公務員の給与について、「総務省から各地方公共団体に対して、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減措置と同様の措置をするよう要請することや、強制することは考えていない」との立場を堅持すること。

以 上

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