メニュー

大阪市の廃止・解体(「大阪都」構想)にノーの審判を下した住民投票について
(自治労連書記長談話)
オール大阪で維新の野望を破る
(大阪自治労連書記長談話)

 大阪市の廃止・解体(「大阪都」構想)にノーの審判を下した住民投票について 

            2015年5月19日 

日本自治体労働組合総連合

                      書記長 中川 悟(談話) 

 5月17日に実施された、大阪市の廃止・解体(「大阪都」構想)の賛否を問う住民投票は、反対が70万5585票(得票率50.38%)で賛成の69万4844票(同49.62%)を上回り、「大阪都」構想廃案、大阪市の存続が決定した。

 自治労連は、今回の住民投票を、大阪市民のくらしと地方自治を守る闘いであると同時に、橋下大阪市長と改憲・くらし破壊のタッグを組む安倍政権の改憲策動を許さない全国的な意義をもつたたかいと位置づけ、支援をよびかけてきた。4月から投票日当日まで、5次にわたる自治労連支援行動には全国からのべ400人を超える仲間が支援に駆けつけ、大阪の闘いを励まし、地域で「反対」多数の世論を作り上げる役割を担って奮闘した。住民投票の勝利へ、物心両面で支援を頂いた全国の仲間に、心から感謝と敬意を表する。

 大阪維新の会は、国民の税金である政党助成金を元手に数億円の資金をつぎ込んで物量宣伝を行い、官邸からの支援も得るなど、金と権力を使ったなりふり構わぬ行動に出たが、「大阪市をまもれ」の一点で「オール大阪市民」の共同が広がり、反対票が賛成票を上回って、歴史的な勝利を収めることができた。

 住民投票の結果を受けて橋下氏は「12月の市長任期の満了を持って政治家を引退する」と表明している。「大阪都」構想をストップさせ、大阪市廃止にノーを突きつけた大阪のたたかいは、これまで7年半にわたる住民犠牲、職員いじめの維新政治に決着をつける展望を切り開くとともに、安倍政権の改憲策動にも痛打を与えるものとなった。

 自治労連は、今回の住民投票での勝利を力に、戦争法制の成立を許さないたたかいを国会内外で共同を広げてたたかうとともに、憲法をいかし、住民生活を守るために、引き続き職場、地域で奮闘する決意である。

 

        以上 

 

歴史を切り開いた5月17日の住民投票で反対が多数

オール大阪で維新の野望を破る

2015年5月18日

       大阪自治体労働組合総連合

       書記長 中島 早登司(談話) 

 大阪市を解体し、5つの特別区に分割することの是非が問われた住民投票が、5月17日に行われ、私たちが主張した「反対」(705,585票)が、「賛成」(694,844票)を上回り、大阪市の解体・分割は否決されました。

 大阪自治労連は、統一地方選挙前半戦終了後、吹田市長選挙・泉佐野市長選挙の支援を行いつつ、大阪市内については住民投票で反対を多数にする運動を展開しました。後半戦終了後は、組織をあげて住民投票で反対を多数にする運動に奮闘してきました。つながりを生かした大阪市民への働きかけやゴールデンウィークを返上した大阪市内での行動など多くの組合員の皆さんがこの闘いに積極的に参加していただき心から感謝いたします。また、5月16日の200名を超える行動をはじめ5次にわたる全国支援を組織し勝利に大きく貢献をいただいた自治労連の全国の仲間の皆さんにも心から感謝いたします。

 大阪に維新政治が持ち込まれて約7年半。この間、大阪市民・大阪府民に対する福祉・教育・医療など暮らしを切り捨てる施策がすすめられてきました。自治体労働者に対しては、賃金・労働条件改悪の攻撃が強行され、とりわけ大阪市労組に対しては、組合事務所の撤去・思想調査アンケートなど不法な攻撃が行われてきました。裁判闘争・労働委員会闘争を展開し、現在まで全て勝利し、橋下・維新は断罪され続けています。

 「大阪都構想」なるものに対し、「よくわからない」という回答がマスコミの世論調査で多数を占めたことからも明らかなように、橋下・維新の会は、住民投票で「協定書」の中身をまともに説明せず、嘘とペテンでテレビコマーシャル・新聞折り込み・インターネットでのイメージ戦略を行ってきました。その費用は、事実上政党助成金を使ったもので4億~5億円といわれています。

 大阪自治労連は、「明るい民主大阪府政をつくる会」・「大阪市をよくする会」に結集し、奮闘してきました。4月28日に行われた「大阪市なくしたらあかん!府民大集合」、5月10日に行われた「大阪市をなくすな!市民大集会&パレード」、「共通ロゴ」の作成など「反維新」での「オール大阪」ともいうべき一点共闘が発展し、それが今回のたたかいの勝利の大きな要因となりました。

 今回の結果は、「戦争する国」づくりのために、維新を抱き込み、改憲策動を狙っている安倍政権に大きな痛手となりました。

 今後行われる守口市長選挙で維新市政に終止符を打ち、枚方・東大阪の市長選挙で市民本位の市政確立に奮闘するとともに、11月に予定されている大阪府知事選挙・大阪市長選挙で、「オール大阪」の力を背景に維新政治に終止符を打つ運動に全力をあげる決意です。

 今回の結果は僅差での勝利でしたが、「賛成」を入れた市民も「大阪をよくしたい」気持ちは共通です。多くの市民が、今の大阪の状態に満足しているわけでなく「大阪を変えたい」・「大阪をよくしたい」という声に応える市政づくりが求められます。市民や自治体職員に対立を持ち込む維新政治ではなく、対話と共同で新しい大阪をつくるため大阪自治労連は引き続き奮闘する決意を表明します。