「全労連は、労働戦線の右翼的再編に反対し、たたかいの伝統を引き継ぐ目的で結成されたが、結成それ自体が政府・財界との激しい階級闘争であった。その中で全労連は、日本の階級的・民主的な労働組合を発展させ、すべての労働者を結集しうる母体として、『資本からの独立』『政党からの独立』『一致する要求での行動の統一』という3原則を組織原則として堅持し、団結と連帯の旗を掲げ続けてきた」
本書巻頭言からの引用です。本書は、こうした全労連が結成20周年を迎えたとき、その活動の到達点や成果、教訓は何だったのかを明らかにし、次世代の活動家に受け継ぐために編集されたものです。
本書は、全労連結成後の20年だけでなく、労働戦線の右翼的再編が始まる70年代からの日本の労働運動全体についても詳しく記述されています。
全労連の活動については、第1章「人間らしく生き働くために」、第2章「新機軸『総対話と共同』を追求」、第3章「『構造改革』路線と対決、そして反転攻勢へ」など、時々の課題に対して確立した方針と実践を通じて、全労連運動こそが日本の労働運動の主流であることを示しています。