自治体労働運動資料室

民主的自治体労働者論アーカイブ

36協定諌山博議員質問(1992年、参議院)

 「一般職地方公務員は36協定を締結することができない」。地方公務員法制定以来一貫して、このような解釈が、いわば「常識」として存在していました。

 諌山博参議院議員(日本共産党)は、自治体職場に蔓延する長時間残業を参議院で取り上げ、地方自治法の立法趣旨や行政実例をもとに、一般職地方公務員にも36協定締結が必要であることを自治省(当時)に認めさせました。

 本資料は、この画期的な国会質問を諌山議員自身が共産党の「評論特集版」(1992年6月15日)に解説したものです。

 本資料に掲載されている通り、諌山議員は「地方公務員法制定時参考資料」(地方公務員法制定時の国会質疑に向けた大臣答弁用想定問答集)と「行政実例・時間外勤務と労働基準法第36条の協定」(昭和27・10・2、自公発第62号)をもとに、自治省(当時)を追及しました。

 今日においても自治体職場での長時間残業、人員不足は重大な問題です。一部の職場では、未だに労働基準法36条を根拠に、無定量に長時間勤務を強いている現状がありますが、その歯止めとして職場で適切に36協定を締結することが強く求められています。

カテゴリー:
労働基本権
年代:
1990年代