自治体労働運動資料室

民主的自治体労働者論アーカイブ

地方自治憲章(案)

 自治労連は1993年の第3回全国地方自治研究集会で、集会を主催した20団体と共に「地方自治憲章制定運動」を呼びかけました。
 自治労連運動史(「日本自治体労働運動史」自治労連 96年8月26日)が示すそこでの目的は、「いま、あらためて地方自治とは何かを明らかにすること、そして強められている憲法と地方自治に対する全面的な攻撃を打破し、新しい民主的な地方自治とそれにふさわしい運動をつくりあげる」というものでした。
 呼びかけに応えて参加した学者・研究者、市民団体、民主団体によって「地方自治憲章運動を進める会」がつくられ作業は進められました。こうして「地方自治憲章案」は1997年の第4回全国地方自治研究集会の場で発表されました。
 戦後創始された自治研活動の志は、「地方自治の本旨」を自治体労働組合、学者・研究者、住民の共同によって具体的に示そうとしたことでもありました。自治労連が結成されたことによりその志が開花したのでした。
 加えて「地方自治憲章案」は第8条で、「地方自治の前進を目指す人々と、諸組織の運動と実践で検証され、国民的討論で発展させられもの」と、その性格を明記しています。「地方自治憲章案」はあくまで住民を主人公にしたものであることをここに宣言しているのでした。(以上「民主的自治体労働者論」第1章より引用)
 地方自治憲章は「あらためて地方自治とは何かを明らかにすること、そして強められている憲法と地方自治に対する全面的な攻撃を打破し、新しい民主的な地方自治とそれにふさわしい運動をつくりあげる」ことを目標とする本文に加えて、20団体との共通の政策要求を分野ごとに明らかにしたことも大きな特徴です。
 このように、地方自治憲章は自治労連の基本文書ではありますが、憲章を一緒につくりあげた20団体の皆さんとの共通の政策的文書と言えるものです。

カテゴリー:
自治労連基本文書
タグ:
憲法・地方自治
年代:
1990年代