自治研の手引き要綱(自治労調査時報1956・12・5発行)
文献の概要
タイトル |
自治研の手引き要綱 |
著者 |
自治労 |
出版社 |
自治労調査時報所収 |
出版年月日 |
1956年12月05日 |
サイズ |
A4版 |
状況 |
不明(本部に在庫) |
分類 |
自治研 |
自治労により自治研活動が構想されたのは、1956年5月の第7回中央委員会のことでした。
地方財政再建促進特別措置法が55年12月に公布されました。施行後、京都府の第1号を皮切りに次々と自治体が法適用を受けていきます。56年5月、再建申請団体は、府県18、市172、町村406に及びました。自治庁は地方自治体の赤字の理由は「首長公選による放漫支出で地方団体側にある」として、地方自治体に人員整理や定期昇給ストップ、事業費の抑制を求め「指導」として「介入」しました。自治労がなぜ自治研活動を創始したのか、大きな理由にはその自治庁の「指導方針」とたたかうためにあったのでした。
自治労が自治研活動を始めるに当たって重視したことは二つあります。ひとつは住民との共闘の必要性でした。もうひとつが「地方自治」への理論武装をはかる、というものです。
第1回の地方自治研究全国集会は1957年4月5日から二日間、山梨県甲府市で開かれました。
この「自治研の手引き要綱」は第1回自治研集会を前に「自治労調査時報」に掲載されました。「なぜこの研究集会を進めるか」「研究テーマ決定までに至る経過」「研究テーマの決定」「研究の進め方」など自治研集会をはじめるにあたっての問題意識やテーマ設定が非常によくわかる資料です。
「自治研集会の目的」には①地方行財政を民主的に確立する基礎をつくりげる、②自治体労働者の実践行動を発展教科させる、③住民の自治体に対する認識を強める、をあげています。また研究テーマの基本には「自治体は住民要求にどう応えているか」(副テーマは①住民のための仕事は増えたか減ったか②自治体の仕組みや運営はどうなっているか③職員は多いか少ないか)が挙げられています。