京都府職労は、革新の灯台といわれた京都府政を守り・発展させるうえで大きな役割を果たしました。
1970年4月、京都府知事選挙で、革新統一の蜷川知事が自公民派を破って激烈な選挙戦に勝利しました。この京都府知事戦の勝利は、1970年代の革新自治体の高揚への道を大きく切り開くものでした。民主府政の発展に大きな貢献をしてきた京都府職労は、70年知事選挙の教訓を踏まえ、民主府政をさらに発展させるために、1972年の定期大会で「民主的京都府政のあらたな前進と自治体労働者の役割を責務」(定期大会での議案の番号に従って『D号路線』と呼ばれています)を決定しました。
D号路線は、大阪衛都連行動綱領とともに、民主的自治体労働者論の到達点として極めて重要な意義を持っています。
本書は、京都府職労が結成50年を迎え、「府職労組合員が『府職労の半世紀にわたる賃金・権利・労働条件の向上をはじめ、経済的・政治的な課題でたたかってきた経験・教訓、自治体労働者とし地域住民の暮らしを守り、地方政治の民主化のために奮闘してきた経験・教訓』を学ぶための学習版『50年史』として」(前書きより)編集されています。
第7章では「『自治体労働者の役割と責務』方針の確立」としていて、このD号路線が生まれた背景や方針の内容が分かりやすくまとめられています。