民主的自治体労働者論 資料編上
文献の概要
タイトル | 民主的自治体労働者論 資料編上 |
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著者 | 企画編集・統一労組懇自治体部会 |
出版社 | 学習の友社 |
出版年月日 | 1988年06月11日 |
頁数 | 395ページ |
状況 | 絶版(本部に在庫) |
分類 | 民主的自治体労働者論 |
民主的自治体労働者論の形成を考えるうえで基礎的で非常に重要な資料集です。
1980年代後半、労働戦線の右翼的再編の動きがいよいよ本格化し、それに対して階級的なナショナルセンター、産別組織を求める運動も強まっていきます。
こうした状況で、本書は、統一労組懇自治体部会の中心的な理論家・活動家によって「統一戦線を促進する私たちはもちろんのこと、憲法の民主的条項のひとつである地方自治を守り発展させることや、地域住民の幸福を願っている自治体労働者・労働組合の羅針盤となるような政策をつくる一里塚として」という目的をもって編纂されました。
その内容は、「自治労の右転落路線にかわる階級的な自治体労働運動を進めるため、とりわけ地方『行革』攻撃とのたたかいをすすめるうえで、極めて重要な位置を占め、理論的よりどころとなる民主的自治体労働者論の今日までの到達点を明らかにしてたたかうことが重要である」という認識に立って民主的自治体労働者論の生成と発展、到達点を明らかにする内容となっています。
第一部は「民主的自治体労働者論生成をめぐって」という座談会、2部は資料編となっています。資料編には「民主的自治体労働者論の生成」(解説徳畑勇)「民主的自治地労働者論の展開」(解説小笠原釟三郎)「機械的労働者論をめぐる系譜」(解説三宅一光)「右翼勢力の臨調『行革』攻撃へ屈服と推進の方向」(解説舘浩道)のテーマごとに、戦後の自治体労働運動をめぐる貴重な資料が網羅され、解説文が付されています。
座談会は司会を小林洋二氏がつとめ、猿橋真、大牟礼藤男、大江洸の各氏が出席しています。また巻頭言は吉田平氏です。
本書は民主的自治体労働者論のみならず、戦後の自治体労働運動、1980年代の右翼的再編をめぐるナショナルセンターの動きなど、貴重な資料がまとまって収録されています。
なお、本書は上巻となっています。続編として民主的自治体労働者論にもとづく運動の実践編などが計画されていたようですが、発刊されるには至りませんでした。
- カテゴリー:
- 民主的自治体労働者論
- 年代:
- 1980年代