【シリーズ159】夢に向かってクライミング
2014年1月号 Vol.482
青森・五所川原市職労 中嶋 真哉(しんや)さん
夢に向かってクライミング
▲野球帽に大きめサイズのジーンズ。これが中嶋流ボルダリングファッション。オシャレです
みなさんは「ボルダリング」をご存知ですか?「ボルダー」と呼ばれる大きな石を、道具を使わずに体ひとつで登る「フリークライミング」の一種です。
中嶋さんがボルダリングと出合ったのは3年ほど前。ジムでやってみたところ、その「達成感」に一度ではまってしまいました。ボルダリングの壁にはさまざまな形や大きさのホールド(自然の岩や人工壁にある突起・穴、手で持てる部分)が埋められ、そのホールドにはスタートからゴールまでのコースを示すテープが貼ってあります。そのテープどおりにホールドを取り、進むのがルールです。
壁の前に立ち、コースを目で追いながら自分の動きをイメージする中嶋さん。そして「S(スタート)」のホールドを両手でつかみ、スタートです。ぶら下がったり、逆さに張り付いたり、大きく開脚しながらスイスイと渡り、早々と「G(ゴール)」のホールドを取ってしまいました。「ボルダリングは筋力が必要と思われがちですが、頭を使うスポーツなんです。いかに体をラクに移動させてゴールするか、それを考えるのが楽しいです」と笑います。
実際に体の動かし方を解説してもらいました。例えば、腕を曲げてホールドにしがみついていると体力が消耗してしまうため、腕を伸ばしておくのが基本であること。また、次のホールドが遠くて届きにくい場合は、腰のひねりを加えることで取りやすくなるなど、さまざまなテクニックがあります。考えをめぐらせゴールできた時は「よっしゃあ!」とうれしそう。この達成感を味わえることが、中嶋さんをはまらせたボルダリングの魅力なのでしょう。
中嶋さんは現在28歳の保健師。五所川原市職労では書記長として忙しい毎日をおくりながら、同世代の青年たちとボルダリングを楽しむ時間を大切にしています。「もっと重心を低くして」と厳しい指導を飛ばしつつも、ゴールできた仲間とは笑顔でハイタッチ。「ボルダリングは僕にとって生涯スポーツです。仲間を増やしながら楽しく続けていきたい」と、夢に向かって登り続ける中嶋さんです。
▲「ジムよりも自然の岩場が好き」と中嶋さん(青森・階上町(はしかみちょう))
▲指の第一関節に力を集中させてホールドをつかみます