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機関紙『自治体の仲間』2015年 4月号 Vol.497 春だ元気だ青年だ

春だ元気だ青年だ

仲間がいるからガンバれる 埼玉・所沢市職労

 新入職員を職場に迎える季節となりました。今号では、若い組合員が集まり、自らの仕事をお互いに学ぶことでつながりを広げている埼玉・所沢市職労の「若トコ!」と、「おきプロNEXT」で刺激を受けて再スタートした滋賀・大津市労連青年部のみなさんを紹介します。

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▲4月の新人保育士歓迎会。笑顔が満開です

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青年自治研「若トコ!」で学び、つながる

若い職員が自由に発言できる場を持ちたい

「若トコ!」は、若手ならではの仕事の悩みや疑問などを出し合い、自分たちはどういう仕事をしているのかを見つめ直し、市民にどう返していくのかを考える青年による自治研活動のとりくみで、入職5年くらいの若い職員を対象にしています。

 「若トコ!」が始まったきっかけは、仕事で悩んでいることなどを職場ではなかなか発言できないなかで、「若い職員が自由に話し合える場を持ってみよう」という若手組合員の想いに仲間が集まったことでした。そして組合の力も借りながら若い保育士を中心に実行委員会をつくって始まりました。

 「若トコ!」のネーミングの由来は「『若い』と『所沢』で『若トコ!』。わかりやすさなのか、実行委員会ですぐに決まりました」と海野智裕さんは言います。

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▲海野(うんの)智裕さん
一人ひとりの参加者に寄り添うことを大切に

 「若トコ!」は実行委員を中心に参加者アンケートを参考に「なぜ保育士になったのか」「公務員とは何か」など毎回テーマを決めて毎月1回開催します。所沢市の19保育園から毎回10人程度が集まり、仕事の実践について議論し合ったり、悩みを出し合ったりしています。また、4月に新人保育士歓迎会、夏にバーベキューなどの交流や保育署名のとりくみ、入間市の若手職員と年2回の合同学習会「イットコ」を開催するなど幅広く活動しています。

 「若トコ!」によって「自分の視野が広がり、つながりもでき、職場でも発言ができるようになった」と福田翼さんは言います。この「若トコ!」のとりくみを県内の保育士仲間が見学に来るなど、近隣自治体をはじめ埼玉県下に広がる勢いです。「『若トコ!』で大切にしていることは何ですか」と聞くと「公務員として一人ひとりの仲間に寄り添い、意見を尊重すること」と海野さんと福田さんは答えてくれました。今後の飛躍が楽しみです。

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▲福田翼さん
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▲「若トコ!」では自由で活発な議論が行われます


「おきプロNEXT」をきっかけに 再結成と新たなスタート

僕らの組合にも青年部を 滋賀・大津市労連
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▲3月6日青年部結成パーティー。新たなスタートを宣言

 大津市労連では3月6日に「青年部結成パーティー」と銘打って、若手組合員が集まって青年部の再結成と新たなスタートを宣言しました。

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 きっかけは昨年6月の「おきプロNEXT」で、大津からは14人の青年が参加しました。その後も県内での青年間の交流が盛り上がり、他市町の活発な青年部活動を目の当たりにして、「大津の組合には今、青年部としての活動がない。ぜひ僕らも作ろう!」と力強い声があがりました。

 青年部組織がちょっとお休み状態だった大津市労連ですが、全国・県とのつながりからパワーをもらって記念すべき一歩を踏み出すことができました。現在、9人の青年部役員が集まって今後のとりくみについて話し合いを重ねています。当面は、新規採用職員の加入拡大、レクリエーションを中心に活動していく予定です。青年部の再スタートに組合全体からも期待が寄せられています。

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▲3月6日青年部結成パーティー。新たなスタートを宣言


2015国民春闘 各地で宣伝・集会

「見直し」反対の職場決議を採択 秋田・横手市職労
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▲本庁舎前で早朝職場集会

 横手市職労は3月12日、冬に逆戻りしたような寒さのなか、本庁舎前で早朝職場集会を開催しました。

 柴田敏範委員長が「秋季年末闘争で『給与制度の総合的見直し』は見送られたが、県内では実施自治体もあり、予断を許さない。地域手当がない私たちにとっては賃下げであり、地域間格差を広げるもので、断じて容認できない」と訴えた後、「見直し」反対等の職場決議を採択し、新規採用職員の組合全員加入をめざすことを確認して団結ガンバローで集会を閉じました。

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残業代ゼロ法案に反対の声を

自治労連千葉県本部

 自治労連千葉県本部は3月12日、千葉労連とともに全国統一行動の一環として県庁前昼宣伝を行いました。

 松本悟千葉労連議長をはじめ各単産の代表が発言し、自治労連千葉県本部の竹内敏昭書記長は「正規も非正規も、官も民も、すべての労働者の賃上げで景気回復を!」と訴えました。また、今国会で成立が狙われている残業代ゼロ法案に触れ、「千葉県庁でも不払い残業が日常化している。『健康で文化的な生活』を送れるよう、法案反対の声を広げよう」と呼びかけました。

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▲千葉県庁前昼宣伝


労働法制の改悪許さない 全国から2700人

3・4中央行動
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 全労連・国民春闘共闘は3月4日、大幅賃上げ実現、残業代ゼロや派遣法改悪など労働法制改悪許さず、年金・医療・介護など社会保障の改悪に反対し、拡充を求めて、労働者総決起3・4中央行動を行いました。この行動には、全国からのべ2700人が結集し、273人の自治労連の仲間が参加しました。

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 午前11時からの人事院前行動では決意表明で、自治労連現業評・永冨雅生議長が「安倍首相は賃上げと言うが公務員には賃下げや民間委託を押しつけている。現業評では防災計画に現場職員を位置づけて地域住民のいのちとくらしを守ることも要求している。本日の行動を出発点としてすべての労働者の賃上げを実現しよう」と決意を述べ、総務省へ現評署名3万筆の提出に向かいました。

参加者の声

 組合役員になって3年目です。中央行動に初めて参加しました。全国から多くの人が集まって同じ目標に向かって一緒に行動するのを見てとても元気が出ました。ぜひ地元に帰って職場の仲間にも伝えたいと思います。

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▲岩手・平泉町職 千葉武裕書記次長

 小寺さんは、「中央行動で、他の地方の方と交流する場を作るなど行動の工夫が必要」。小川さんは、「文化財保護行政は非正規ではなく、正規職員による人員体制面の充実が必要」と、それぞれ感想を述べてくれました。

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▲滋賀県から参加。左が大津市労連の小寺博さん。右は安土文芸の郷職員協議会の小川康子さん


署名を集め制度改善めざす

非正規公共意思統一・議員要請行動 自治労連3・5院内集会
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 自治労連は3月5日、非正規公共意思統一・議員要請行動を行い、16地方組織7県事務所などから64人が参加しました。冒頭、猿橋均委員長代行は「すべての労働者が憲法に保障されたあたりまえの生活ができる賃金水準を勝ちとろう」と開会あいさつ。

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 中川悟書記長は、10万筆目標達成にむけた「署名」の強化など、春闘後半で、①「7・4総務省通知」の学習と要求提出を強める、②職場や街頭宣伝で、自分たちの働き方・役割を知らせ、仲間に署名を広げる、③地元選出の国会議員、自治体議員との懇談・要請を行い、実態を訴える、④労働法制の改悪を許さず、最賃大幅引き上げを求め、署名・行動に参加する、との4点の行動提起を行いました。

 続いて、雇い止め裁判をたたかう吹田関連労組、滋賀の指定管理職場で働く仲間から実態が告発され、「最賃法適用除外の改善を」(愛媛)、「任用の理不尽さを訴えていく」(沖縄)、「入札制度改善と公契約運動を双方向でとりくむ」(東京)、「欠員状態の克服と、働き続けられる職場・労働条件を」(広島)、「何年働いても同じ給料、この実態を知らせていく」(愛知)などの発言がありました。

 参加者は、衆参両院の総務委員を訪問し、実態レポートを届け、働き方の実態を訴えました。


賃金・労働条件決定で労使自治を尊重せよ

自治労連 3・11総務省交渉
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▲左は総務省、右中央は自治労連田川英信副委員長

 自治労連は15春闘の統一回答指定日の3月11日、総務省交渉を行いました。

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 交渉では、「給与制度の総合的見直し」「人事評価制度」など国公制度を押し付ける総務省に対し、労使自治を基本にした自主的な賃金・労働条件決定を尊重するよう追及。あわせて、財政措置を利用した、賃金抑制や公共施設の統廃合などへの政策誘導をやめるよう強く求めました。


橋下・維新政治に終止符を

大阪市をなくすな

「百害あって一利なし」の「大阪都」構想 住民投票でNO!の審判を
201504-07-01

▲市民に訴える近畿ブロック女性部のみなさん(大阪市北区南森町で)

 昨年、大阪府議会・大阪市議会で否決された「大阪都」構想の協定書案が、それまで反対であった公明党が、「住民投票には賛成」と態度を急変させたことにより蘇りました。大阪自治労連は、5月17日投票の「住民投票」で、多くの団体・個人と共同し、「住民投票」で「反対」が多数になるよう運動を展開しています。

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 「大阪都」構想というものの、仮に「住民投票」で賛成が多数になっても「大阪都」にはならず「大阪府」のままです。投票で問われるのは、大阪市が解体され、5つの特別区になることの是非です。

 「維新」は、大阪府と大阪市が同じような施設をもつのが「二重行政」で無駄だと主張しています。病院・大学・体育館・図書館など大事な施設をなくそうとしていますが、くらし・福祉・医療などの住民サービスが低下するだけです。

 一方で、国民健康保険・介護保険・水道事業・住民情報システム・施設管理・財産管理などを行う一部事務組合を設立します。これでは「二重行政」の解消どころか府・一部事務組合・特別区と「三重行政」になります。

 「大阪都」構想で無駄がなくなるどころか、新庁舎建設など特別区は最初の5年で1000億円以上の収支不足が生じます。固定資産税などは府に吸い上げられ、特別区の税収は4分の1に減ります。こうして吸い上げたお金で、関西国際空港までのなにわ筋線、阪神高速道路の延伸、リニアの大阪への早期誘致、カジノ建設など大型公共事業に1兆5000億円もつぎ込もうとしています。

 「大阪都」構想は「百害あって一利なし」。大阪自治労連は、「反維新」の一点共同で「大阪都」構想を葬り去り、維新政治に終止符を打つため全力で奮闘しています。

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▲1000人超の参加で3・19大阪府民集会は会場から人があふれる


民主主義を取り戻せ 安倍政権NO!大行動

暴走政治を止めよう--1万4000人が国会を包囲
201504-08-01

▲安倍政権NOのボードを掲げる参加者

 全労連をはじめ幅広い賛同団体による実行委員会の主催で、3月22日に「安倍政権NO! 3・22大行動」が、日比谷野外音楽堂及び国会周辺で行われ、全体で1万4000人が参加。自治労連からも首都圏中心に多数参加しました。

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 集会では、高校生や学生、弁護士、原発、平和、農業、中小業者、労働など各分野から安倍政権の暴走を許さない決意が述べられました。国会請願デモ後、国会を包囲し「安倍政権NO!」のシュプレヒコールを行いました。

 参加者から「会場の外に人があふれていて驚いた。安倍政権NO!の声を広げたい」と感想が寄せられました。


主張 岐路に立つ日本国憲法

「戦争する国づくり」許さず、憲法をいかす共同広げよう

 昨年7月の「集団的自衛権行使容認」の閣議決定を契機に、安倍内閣の「戦争する国」に向けた暴走は戦後最大といっていいほど激しいものとなっています。こうしたなか、安倍政権と国民との矛盾は深まり、憲法を守る運動にも大きく共同が広がっています。

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 保守系の人びとも一緒になって、全国の約7500の地域、分野、大学などに広がった「九条の会」が対話・宣伝に創意をこらし、憲法9条を破壊する戦争立法と明文改憲ノーの声をあげています。

 また、「解釈で憲法9条を壊すな! 実行委員会」、「戦争をさせない1000人委員会」がつくられ、「戦争する国づくりストップ! 憲法を守り・いかす共同センター」を含めた共同がすすんでいます。そうした到達のうえに、「平和といのちと人権を! 5・3憲法集会-戦争・原発・貧困・差別を許さない-」(横浜市・みなとみらい公園)が従来の実行委員会と平和フォーラム(フォーラム平和・人権・環境)と共同で、5月3日の憲法集会の準備がすすめられています。

 安倍政治の暴走に、自民党歴代元幹部からも「保守政治というより右翼政治みたいな気がする」(河野洋平元総裁)、「沖縄県民の痛みがわからない政治。強く憤慨している」(野中広務元幹事長)、「(自民党には)根っこの議論が何ひとつない。非常に憂慮すべき状況」(古賀誠元幹事長)など批判の声があがっています。

 戦後70年、被爆70年の今年、「戦争する国づくり」に向けた具体的な法案が5月にも出されようとしています。戦後の民主主義、平和主義、地方自治を発展させてきた日本国憲法が歴史的な岐路に立たされています。

 自治労連は、「憲法尊重擁護義務」と「全体の奉仕者」の立場に立ち、憲法を住民生活にいかし守る運動を一貫してすすめてきましたが、今まさに正念場のたたかいの時です。改めて、憲法について学び、職場・地域での署名宣伝行動など、大きく足を踏み出す時です。

 安倍政権の暴走に対し、いっせい地方選挙の勝利で地域からストップをかけ、「大阪都」構想の是非を問う「住民投票」のたたかいで共同を広げ、橋下・維新による地方自治破壊・不当な公務員攻撃をストップさせましょう。そして、「戦争する国づくり」を許さない共同の運動をさらに全国で広げていきましょう。


東日本大震災 津波4年のつどい

被災者は〝待ったなし〟 国や自治体は具体的な支援を

岩手・陸前高田市

 東日本大震災から4年。甚大な災害を被った陸前高田市で3月1日、住宅再建・街づくりをテーマに「東日本大震災津波4年のつどいin陸前高田」が開催され230人が参加しました。「つどい」では陸前高田市の戸羽太市長の講演や、各分野からの報告で、復興の現状と課題が共有されました。

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▲陸前高田市・戸羽太市長が「復興・街づくり」について講演

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 このつどいは「東日本大震災救援・復興県民会議」が主催、毎年、被災地で開催しています。

 米崎町の子どもたちによる勇壮な「重倉太鼓」のオープニングの後、主催者あいさつに続き、戸羽市長が記念講演。戸羽市長は「人件費・資材の高騰で学校建設などの入札不調の状態が続き、被災者の住宅再建も厳しい状況になっている。もう被災者は待ったなしの状態だ。私たちも全力を尽くしているが自治体だけでは限界。もっと国や県が具体的な支援をしてほしい」と述べ、「ゼロからスタートする街づくりは、あらゆる人を受け入れ、誰もが安心して暮らせる魅力ある地域となる」と強調しました。

 その後「被災地の今を語る」として、商工業、建設業、自治体、社協からそれぞれの立場で街づくりの課題、被災者の現状や自治体独自の加算制度、被災者に寄り添った支援のあり方などが報告されました。


公立保育園で働く非正規労働者の実態調査

職場の問題が浮き彫りに

東京自治労連
201504-11-01

▲報告書(左)を整理してパンフ(右)にして活用

 東京自治労連は、2011年に保育ユニオンを結成し、保育職場の非正規労働者の組織化を重視してきました。

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「雇用不安を感じる」 「園児の情報欲しい」

 2013年に明星大学・垣内国光教授を責任者に非正規保育労働者実態等調査委員会を設置し、東京都内62区市町村の自治体と公立保育園の非正規職員の調査をしました。

 アンケートでは、3632人から回答があり、公立保育園の非正規職員の比率は、全体で44.7%。最も高い市では70.8%に達しています。調査では、「雇用不安を感じる」62.4%、「年収200万円以下」が81.7%など劣悪な労働条件が明らかになりました。

 「仕事のやりがいを感じる」88.9%の一方、「講習・研修の経験がない」57.5%、「会議に関わらない」67.9%。職場の要望では「園児のことなど情報を教えてほしい」がトップの42.3%で、やりがいを感じつつ、疎外されている状況が示されています。

 今年1月8日に記者会見で調査結果を発表し、NHKが2日にわたり放映したのをはじめ、『毎日』、『共同』、『東京』などが報道し、非正規問題が社会的な問題になっていることを示しました。

 東京自治労連は、調査結果をパンフレットに整理し、組合加入を呼びかけながら非正規労働者全員に渡すとりくみをすすめています。


すすむ非正規公共評(4)

組合結成・交渉で大きな前進

香川県事務所 公務公共一般 三木町学童保育支部
201504-12-01

▲昨年12月15日に三木町当局と交渉

  三木町(香川県)は、学童保育指導員と合意のない勤務時間変更を突然発表し、来年度の「継続雇用が困難」という指導員が続出しました。その問題を解決するために指導員9人が組合に加入し、公務公共一般三木町学童保育支部を結成しました。そして、昨年11月に5項目にわたる要望書を町当局に提出し、12月15日に団体交渉を行いました。

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 交渉では、組合が当局に「突然の平日6時半延長」について説明責任を求めたのに対し、町長は三木町の子育て方針について説明し、時間延長の考えを示しました。特に問題となった「長期休み・土・振替休日の10時間勤務」について、組合からは安心・安全面から時間短縮を求めたのに対して、町長自身も「現場で休みが取れないことは承知しており、なんとか8時間勤務にしたい」と回答。また、学童クラブによって代替賃金が違う問題に対して、町長は「代替の賃金を統一していきたい」と表明しました。最後に、香川県事務所から今後も労働条件について職員と協議することを強く求めて交渉を終わりました。

 学童保育支部・廣瀬京子代表は「組合に入って交渉した結果、ほぼ満足な回答を得ることができた。今後もよりよい学童保育にむけて、労働条件・賃金等についても事前に当局と話し合いをすすめていきたい」と決意を述べています。


マイナンバー制度とは シリーズ(1)

10月全国民に新たな番号付番!!

-「便利になる」というだけのテレビCM始まる-

 2月に行われた調査では7割が「内容を知らない」と回答するなか、今年の10月以降、住民票を有するすべての国民に1人1つの個人番号(12ケタのマイナンバー)が通知され、来年の1月から年金、医療保険、雇用保険、福祉の給付や税の手続きなどで利用が開始されます。

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 国は社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関が保有する個人情報を結びつけ、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤だと宣伝していますが、多くの問題点が残されたままになっています。

 マイナンバー制度では情報提供ネットワークを介して、さまざまな個人情報を管理し、「民-民-官」で広く流通することを予定しています。個人情報の漏洩や、なりすまし犯罪の頻発、国家による個人情報の一元管理などといったプライバシー侵害の危険性が生じることは国も認めています。

 国はプライバシー侵害を防ぐために安全確保措置を講じるとしていますが、警察等の捜査や税務当局による調査などが国会や裁判所の活動と同列に置かれ一切の規制を受けず、また「公益上の必要がある」として政令で定めれば、さらに広範な行政活動について一切の規制の枠外に置くことができるとされ、公権力によるマイナンバーの特定個人情報の不正利用も危惧されます。

 また、従来は市町村が担っていた社会保障制度のサービス提供など、市町村の役割や国との関係すら大きく変えてしまう危険性もあります。

 3月10日に閣議決定されたマイナンバー法の改正案では、行政手続きに利用される個人番号を2017年から預金口座にも適用し、国が個人資産を正確に把握することが可能となります。個人の情報が国や企業に筒抜けになるなど国民の管理や統制が強まり、人権が脅やかされる可能性もあります。

201504-13-01

▲出所:2014年10月に出された内閣官房社会保障改革担当室の概要資料より抜粋


3・1ビキニデー

被爆70年、核兵器のない世界へ
201504-14-01

▲ビキニデー2日目のあとに青年たちは静岡駅前で核兵器廃絶の署名活動をしました

  3・1ビキニデー集会に全国から2000人が集まり、4月に行われるNPT(核不拡散条約)再検討会議ニューヨーク行動への参加者を含め、自治労連からも多くが参加しました。2月28日の夕方、静岡駅前で核兵器廃絶を求める署名行動を「Ring!Link!Zero」実行委員会主催で行いました。

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 署名行動では、核兵器廃絶の署名とともにシール投票を行い、「核兵器をなくしたいですか?」「なくせると思いますか?」と呼びかけました。シール投票を行ってくれた多くの人は「なくせないのでは?」という意見を持っていました。対話のなかで今世界の大多数が核兵器廃絶に向けて動いていることを説明し、署名を呼びかけました。

 被爆国である日本の青年が、被爆者の体験を直接聞くことのできる世代だからこそ、よりいっそうとりくみをすすめる必要があります。

 NPT再検討会議の成功とあわせ、原水爆禁止世界大会や平和のとりくみをすすめましょう。


NPT再検討会議にむけて

 4月27日からニューヨークで行われるNPT(核不拡散条約)再検討会議へ向けて核兵器廃絶署名のとりくみなど、今号では京都と広島のとりくみを紹介します。

201504-15-01

▲青年部では1月から毎月1回の常任委員会後に街頭署名にとりくんでいます
(写真は1月17日、阪急西院駅前での署名活動)

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ドキドキワクワク核なき世界へ声あげる旅

京都自治労連

 京都自治労連は、NPT再検討会議ニューヨーク行動へ11人の代表団を派遣します。事務局となる本部役員を除けば10人全員が青年です。

 京都自治労連青年部では、代表団の1人、橋本真二青年部長を先頭に青年部常任委員会から4人が参加。青年の力で運動を盛り上げ、行動を起こそうと、毎月の会議後に街頭で「核兵器廃絶に向け、私たちがみなさんの署名をニューヨークへ届けます」と呼びかけて署名宣伝を実施しています。

 3月14日にはNPTに参加する代表の顔合わせも含めた京都自治労連代表団会議が開催され、前回2010年の代表団も参加し、職場・地域で署名を集め、核兵器のない世界に向けて行動しようと意思統一しました。前回の行動の様子を見聞きしながらイメージをつくり、現地ではおそろいのハッピを着ること、寄せ書きを集めた横断幕を掲げてアピールすることなどが確認されました。

 参加者の1人、青年部常任委員の南山城村職・関口翔平さんは「この世界から核兵器をなくすこと、それは戦争を経験していない人でも思いは同じだと感じます。言葉だけでなく行動にうつすことが大事だと思い、今回NPTに参加させてもらうことになりました。京都からニューヨークへ、代表団の一員として核廃絶を訴え、世界中の仲間と行動し、世界観を共有してすばらしい経験をしてきたいと思います」と決意を語っています。

被爆地から核兵器廃絶を訴えたい

広島自治労連
201504-15-02

▲「被爆地ヒロシマから核兵器廃絶の声を世界に届けたい」と決意する平岡健太郎さん

 広島自治労連青年部書記長・平岡健太郎さん(広島市ひと・まちネットワーク職員労働組合)は、被爆70年を迎える2015年4月27日から5月22日までニューヨークの国連本部で開催されるNPT(核不拡散条約)再検討会議にあわせて渡米するNPTニューヨーク行動の代表団に参加することになりました。4月24日から30日まで訪米し、大デモ行進、国際署名の提出、各国平和団体との交流などに参加する予定です。

 広島自治労連青年部では、11月23日に横川駅前にて署名行動にとりくみました。また、3・1ビキニデー・日本原水協全国集会の青年企画として2月28日に静岡駅前にて行われた署名行動にも参加しました。カンパ活動としては、4月19日に鷹野橋商店街にて行われる「ひろしま給食まつり」にて綿菓子販売を行い、売り上げをカンパする予定です。

 被爆者の高齢化がすすみ、当時のことが語り伝えられることがますます困難になっているなかで、平岡さんは「一瞬にして多くの尊い命が奪われたあの日を、あの戦争を私たちは決して忘れてはいけないと思います。若い世代へ、戦争の悲惨さ、平和の尊さをしっかりと継承することが強く求められています。被爆地ヒロシマに生きる青年として、核兵器廃絶を世界にむけて強く訴えていきたい」と決意を語ってくれました。


今月の連載・シリーズ


いいとこよりみち発見伝

第12景
広島・竹原市
歩くだけでタイムスリップ 銘酒生み出す『マッサン』の故郷

製塩・酒造で栄えた歴史のまち


かがやきDAYS

〔12〕
東京・世田谷区職労 門藤(かどふじ)直樹さん
スポーツも組合も地道が大切

まちコレ

Collection12
初夢漬(はつゆめづけ)
下総の隠れた銘菓 縁起物のナスの砂糖漬

千葉県匝瑳(そうさ)市


うレシピ

第43品
広島市職労 加藤朋子さん
鶏肉のはちみつレモン揚げ

羽ばたくうまさ! 優れもんではち3つ