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5年目の“みうらピースデー” 三浦半島からピースカルチャーを発信

神奈川 三浦市職労

8月10日 プレ企画 ドキュメンタリー映画上映
8月24日 みうらピースデー本番 学び、歌い、交流する

▲8月24日のピースデーのパネル展では三浦市でのビキニ事件に関する資料も展示されました
隠された事実「X年後」を追う

8月10日に神奈川県三浦市で「みうらピースデー」のプレ企画として、ドキュメンタリー映画『放射線を浴びたX年後』と『X年後2』の上映会が行われました。この映画は1954年にアメリカが行ったビキニ環礁での水爆実験によってマグロ船が被ばくした「ビキニ事件」のその後を追ったもの。当時、多くの漁船が同じ海で操業していたにも関わらず、第五福竜丸以外の被ばくは記憶からも歴史からも消し去られていました。闇に葬られた事件に光を当てたのは高知県の港町で地道な調査を続けていた教師と高校生。その足跡を追うなかで、多くの船員の衝撃的な「その後」が明らかになります。

上映後、イベントにかけつけた伊東英朗監督は「今も海には放射線の影響があり、ビキニ事件はまだ終わっていない。福島原発事故も同じで決して忘れてはいけない」と放射能の脅威と事実が国民に隠されている問題を参加者に訴えました。

▲1954年ビキニ環礁で行われた米国の核実験により被ばくしたマグロ漁船員たちのその後を追うドキュメンタリー映画『放射線を浴びたX年後』と『X年後2』
歴史を未来につなぐ多様な協力で企画を

三浦市の三崎漁港はマグロ船の基地であり、ビキニ事件当時、多くの漁船が持ち帰ったマグロを廃棄し、大きな経済的損失を受けていました。2014年にビキニ事件から60年を迎えて市民集会が開催され、その忘れられていた歴史が、多くの市民に衝撃を与えました。その翌年から三浦市職労も参加する三浦地区労働組合協議会と三浦市が共催して「みうらピースデー」が開かれています。

この日の司会も務めた三浦市職労の松本智之執行委員長は「第五福竜丸展示館のほか地元の合唱団や小学校の図書ボランティアの方々、神奈川自治労連青年部のみなさんなど多くの協力をいただいて、内容の多様性や充実を実現しています」と語り、「平和や戦争について、一方的に見聞きするだけではない、積極的に参加できる仕組み」を企画し、「近隣自治体とも交流を広げ、ピースカルチャーの最先端を三浦半島から全国に」と今後を展望しています。

幅広く参加できるイベントにしたい

企画を担当する市長室の小沼萌絵さんは、「私は関西出身で、入職した頃は、ビキニ事件を詳しく知りませんでした。広島市から譲り受けた被爆アオギリ二世の植樹式や小学生を対象とした『平和の標語』を企画するなかで、子どもたちの平和への関心の高さを感じました。今後、企画を充実させ、幅広く参加できるイベントにしたい」と話してくれました。

▲左から松本執行委員長、伊東監督、小沼さん

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