主張 災害復旧・復興と臨時国会
被災自治体の復旧・復興、安倍改憲阻止へとりくみ強化を
台風15号、19号が東北から東海まで広範な地域に甚大な被害をもたらしています。さらに10月25日の集中豪雨によって多くの地域で河川の氾濫と浸水被害が確認されています。
被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
同時に自ら被災しながらも、災害復旧・復興に懸命にとりくまれている自治体職員のみなさんに心からお礼を申し上げます。
国が自治体職員の人員削減や業務の委託・民営化をすすめ、市町村合併によって広域化がすすんだ自治体のもとでは、今回のような大規模で広範囲の災害には住民の救済、復旧・復興への遅れが生じかねません。自治労連は、被災地での奮闘に連帯し、住民と職員の声を聞き、早急な復旧・復興のためにも当該自治体の職員増と、すべての職員の勤務条件改善の実現をめざすとりくみを全国的にすすめます。
国際基準に沿った対策を
国土交通省は、河川の決壊が西日本豪雨(2018年7月)を大幅に上回る「未曽有の事態」と述べ、従来の対策だけでは気候変動を背景に激甚化する水害に耐えられないと新たな堤防の強化策の検討を始めています。避難所に身を寄せている住民は4000人を超え(10月16日時点)、10月17日「毎日新聞」社説は、「避難所となる学校体育館でのスペースや備品、トイレや空調の不備」等を報じています。避難所における国際的な最低基準は、国際赤十字が提唱する「十分に覆いのある生活空間、1人あたり3.5平方メートルの広さ」「快適な温度、換気」等となっています。命に差別があってはならないこと、「健康で文化的な最低限度の生活」からも、国際基準に沿った改善が求められます。
「安倍9条改憲反対」のとりくみをさらにすすめよう
安倍首相は10月8日、参院本会議で「与野党の枠を超えた議論を深めるなかで、憲法改正原案を作成していただくことを期待する」と論議を呼びかけています。さらに、改憲手続法(国民投票法)の改正審議を通じた憲法審査会の再始動と自民党改憲案の提示をねらっています。しかし、10月の「東京新聞」世論調査では、「安倍首相の下での憲法改正に賛成か、反対か」に「反対51.0%、賛成39.8%」と反対が多数です。引き続き、草の根から署名と運動を構築しましょう。