2020年3月号 Vol.556 住民のいのちをつなぐ病院 再編・統合でなく存続・充実こそ
機関紙『自治体の仲間』
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愛媛県南西部の水産業とみかん栽培が盛んな宇和島市吉田町にある宇和島市立吉田病院(以下、吉田病院)では、老朽化や医師不足などの困難があるなか「病院を維持し守ろう」と地域住民と病院関係者が共同を広げています。
昨年9月に厚生労働省は、自治体が運営する公立病院と日本赤十字社などが運営する公的病院のうち、全国424の病院について「再編統合について特に議論が必要」とし、病院名を公表。今年9月までに、ベッド数や診療機能の縮小などを含め再編を地域で検討し対応策を決めるよう求めています。
「『形』だけの記念事業ではなく、みんなが『組合=組織』を実感できるものに」「参加して楽しく、ためになり、みんなとの絆が深まるものに」と、長崎自治労連の結成30周年記念事業をどんなものにするか議論するなか出された声です。
内部留保をため込み続ける大企業に社会的責任を果たさせ、すべての労働者の賃金を引き上げようと、2月11日に第41回トヨタ総行動が行われ、自治労連の仲間も含め約300人が参加しました。
「安倍9条改憲NO!改憲発議に反対する全国緊急署名」のスタート集会が各地で開かれています。
[職場の実態編] 公務公共職場では、長時間労働と人員不足が深刻な問題となっています。アンケート結果でも職場の人員は「足りない」が約3分の2に達し、「人員増」の要求は「賃金・一時金引き上げ」の次に多くなっていることでも裏付けられています。
昨年10~12月期のGDPが6.3%大幅減と1年3カ月ぶりのマイナス成長となりました。消費税増税が個人消費を落ち込ませています。しかし、安倍政権は2月の月例経済報告でも「景気は緩やかに回復」と発表し、個人消費は「持ち直している」とアベノミクスの失敗を認めず、大企業と一部富裕層への優遇税制を続けた結果、大企業は内部留保を賃上げには回さず449兆円にまで積み増し、格差と貧困がますます拡大しています。また、政府は社会保障の充実などによる国民への「所得再分配」の責任を果たさず、逆に社会保障を企業の儲けの場にしようとしています。
各地で起こった震災や台風・豪雨災害から教訓を学び、職場や地域で今後にいかそうとシンポジウムや学習会がとりくまれています。また、新型コロナウイルス感染症の対応をめぐって、自治体当局への要請も行われています。
滋賀県職は2月21日に、新型コロナウイルス感染症の対応について、従事する職員の健康配慮と、感染や感染の疑いが生じた場合の柔軟な服務の取り扱い等について、人事課に申し入れを行いました。
「青年未来づくりプロジェクト(青プロ)」は、青年自らが企画運営し、つながりを深める自治労連30周年記念事業です。各ブロックのとりくみをシリーズで掲載します。
熊本市の学校職場では、学校主事(用務職)など多くの臨時職員が働いています。その待遇は劣悪で、とくに学期終了ごとに雇用中断がある「学期雇用」はとても不安定で、有給休暇を付与されない理由にもされています。さらに月収は11万円程度、忌引休暇すらなく安心して生活できる待遇ではありませんでした。
国家公務員の定年引き上げについて今の通常国会に法案が提出される予定です。報道によれば、2022年度から2年ごとに定年を1歳ずつ引き上げ、2030年度に65歳とし、国の基準で地方公務員法も同様に改正する見通しです。
第28回自治体非正規・公共関係労働者全国交流集会が2月1~2日に長野県上田市内で開催されました。開催地の上田市に関わりがあり、1990年代画期的な判決を勝ち取った「丸子警報器」裁判から非正規労働者への差別を許さないたたかいを学び、全国の仲間のたたかいも報告し合い交流しました。
第24回埋蔵文化財関係職員交流集会が1月18日~19日に、広島市内で開催されました。
埼玉・川越市は市内32の小学校に学童保育室(支援単位は70超)があり、約200人の臨時職員が配置されています。埼玉県川越学童労組(以下、学童労組)は、保護者と力を合わせ、市と議会に、「子育てに力を入れることが川越市の発展につながる」と、学童保育の大切さを訴え、「そのためにこそ正規化を」と求めてきました。
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