〔11〕親子で笑いを届けたい 各地で「クラウン芸」(道化師)を披露
2015年3月号 Vol.496
親子で笑いを届けたい 各地で「クラウン芸」(道化師)を披露
岩手・一関市職労 松谷(まつや)俊克さん
▲クラウンパパとして奮闘する松谷さん
赤い鼻、大きな靴、だぼだぼのズボンで登場する「クラウンろっく」の松谷俊克さん(40歳)。
松谷さんが登場すると、会場に集まった老若男女の目が輝きます。ジャグリングやマジック、そしておどけることで笑いを誘います。パフォーマーと観客が一体となったとき「クラウンろっく」のクライマックスです。「クラウン」とは道化師のことで、よくサーカスなどに登場するピエロはその一人です。
「クラウンろっく」との出会いは道化師・大棟耕介さん著作の『ホスピタルクラウン』のチラシ。松谷さんは以前からバンドや演劇で自分を表現していましたが、「クラウンはこれまでのすべての活動を、多くの方に楽しんでもらえる表現手段」と感じ、すぐに大棟耕介さんのクラウン養成講座を受講。2008年に初舞台を踏みました。
「クラウンろっく」の名前は岩手の「岩」と、生きる糧としているロックンロールから命名。現在も娘さん、息子さんとともに、「ナチュラル・ボーン・クラウンズ」として各地に笑いを届けています。「演じるのではなく、自分の個性や長所を思いっきり表現することで笑いを誘い、場の空気を換えるのがクラウン。最初は空回りして笑いが取れなかったことも」と松谷さん。
公演は県南地域を中心に月に2度程度。メイク・衣装などの準備や演出、マネジメントも松谷さん一人でこなします。震災後は陸前高田市の訪問を続けており、仲間とともに絵本ライブや芸の披露で被災地を励ましてきました。「今の活動が公務員としての仕事にも役立っています。他の地域に出かけることで、さまざまな地域の特徴を知ることができ、より自分の地域が好きになりました」と語る松谷さん。
また、2月末に地元で自ら平和のイベントを主催。「生きていられること、笑顔でいられることは素晴らしいこと。自分のフタを開けられるような平和で楽しい世界であってほしい」と願います。
最後に「将来はホスピタルクラウンとしての活動を誓いながら、海外でのパフォーマンスも経験したい」と夢を語ってくれました。
▲ピエロに扮した松谷さん親子
▲路上でのパフォーマンス