Collection23 南房総の食文化・伝統の味
2016年4月号 Vol.509
鯨のタレ
南房総の食文化・伝統の味
千葉県南房総
▲そのまま食べられる商品もあります
千葉県南房総市の東部に位置する和田港は、南房総国定公園の区域内にあり、沖合に好漁場を有し沿岸漁業・沖合漁業とも盛んです。ツチクジラの捕鯨基地があることから「鯨のたれ」(以下、「たれ」)が有名で、1955年前後には毎年30頭の鯨の漁獲がありました。
「たれ」は、江戸時代から伝わる鯨肉の食べ物です。地元の人々にとって食文化・伝統の味と言えるものでお酒のおツマミやご飯のおかずとして欠かせないそうです。現在、この「たれ」をつくっている工場で一番古い歴史を誇るのがハクダイ食品です。ツチクジラの身(赤肉)を醤油ベースや塩ベースの「たれ」に一晩漬け込み天日で干した言わば「鯨の干物」で、房州地方の味覚の代表格です。
さっと火を通し食べやすく裂いて好みによりマヨネーズ又は醤油などを付けるとおいしく食べられます。調理済みでそのまま食べられる商品もあります。
▲千葉県南房総市千倉町にあるハクダイ食品
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