メニュー

第9録 自然の雄大さを満喫 奇岩・奇石にドキドキ

いい旅ニッポン見聞録2016年10月号 Vol.515

山梨県・甲府市

自然の雄大さを満喫 奇岩・奇石にドキドキ

絶景の国・特別名勝「昇仙峡(しょうせんきょう)」
201610-kenbun-1

▲大きくまちかまえる石門をくぐります

 山梨県甲府市にある昇仙峡は、国の特別名勝に指定されている観光名所。長い歳月をかけて削り取られた花崗岩の断崖は圧巻です。この絶景をつくった渓流も見ていて飽きません。

 渓流のそばには「亀石」「オットセイ石」と呼ばれる奇岩・奇石が多数あり、自然と人間の想像力のコラボレーションがおもしろく、子ども連れならば、きっと喜ぶことでしょう。そして日頃忙しい大人なら、渓流の音を聴きながら、高くそびえる断崖の岩肌と群生する松やツツジ、モミジを見れば自然の雄大さに癒されます。

 渓流沿いは舗装されているため、安心して散策できます。しばらくすすんで、崩れてきそうでドキドキする石門を過ぎれば、落差30メートルの仙娥滝(せんがたき)が見えてきます。

 昇仙峡のシンボル、覚円峰の麓にあって、紅葉シーズンだけでなく、四季を通じて数多くの観光客が訪れる名所です。あぁ、マイナスイオンが飛んできます。

 さて、交通アクセスは、甲府駅を降りて、今年9月に改修工事を終えたばかりの南口バスターミナルから昇仙峡行きの山梨交通バスに乗ります。

 30分ほどで到着する昇仙峡口からは、上流をめざすハイキング2時間コース(奇岩・奇石があります)がおすすめです。もしくは少し先の「グリーンライン」バス停で降りて、石門・仙娥滝・覚円峰を見るだけでもOK。帰りは滝上バス停から甲府駅まで60分です。

 甲府駅に戻って余裕があれば、甲斐の武将、武田信玄を祭った武田神社も北口から徒歩40分にあります。いやいや、お腹がすいたということであれば、やっぱりおすすめ「ほうとう」です。かぼちゃがたっぷり入ったほうとうや、お肉たっぷりのほうとうが美味しくて食べごたえあり。

 甲府駅からちょっと足をのばして各駅停車で2駅「石和(いさわ)温泉」駅前に行けば、足湯に浸かれます。もちろん石和温泉への宿泊も魅力的。そして、今の季節のお土産なら、種も皮の苦みもなく、まるでパティシエがつくったデザートのようなシャインマスカット。甲府駅の改札口前で一房500円でした。たっぷり買って職場におすそ分けもいいですね。

見聞メモ
東京方面:新宿駅から甲府駅まで「特急あずさ」で1時間20分/長野方面:JR中央本線松本駅から特急で約1時間15分/静岡方面:JR身延線富士駅から特急で約1時間40分(静岡駅からは約2時間10分)/名古屋方面:名古屋駅から高速バス約4時間
甲府駅からバスで昇仙峡口570円、滝上870円

201610-kenbun-2

▲武田神社宝物庫には「風林火山」の旗が
201610-kenbun-3

▲食べるとやみつきになるシャインマスカット