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〔35〕 ガーナと日本の架け橋に

かがやきDAYS2017年5月号 Vol.522

ガーナと日本の架け橋に

山口・防府市職労 大庭(おおば)健太郎(けんたろう)さん

▲ガーナではワニは神聖な生き物です。人間に対してはフレンドリー

「入所して8年目になりました。勤務は6年目です」と話す、この4月から職場復帰して収納課に配属された大庭健太郎さん。

彼は、2015年6月下旬、西アフリカに位置するガーナ共和国に渡航、約1年半もの間滞在して3月下旬に帰ってきたばかりなのです。ガーナと言えば、「ガーナチョコレート」、黄熱病の研究で命を捧げた野口英世でも知られた国です。

大学時代は得意な英語を生かし「国際関係学部」で学びます。NGO関係に就職する者や青年海外協力隊に参加するなどの、生きいきと活躍する仲間の姿に触れ、「すごいな、いつか自分も海外へ行けたら」と思っていたそうです。

そんな彼が活躍した舞台は労働組合。入所して3年目に組合の執行委員、4年目には、組合の書記次長と県青婦部書記次長をかけ持ち、あわせて自治労連青年部の常任委員もこなすという奮闘ぶり。

そんな彼に、チャンスが到来します。「職員の自己啓発等休業に関する条例」(2014年4月1日)が施行され、休職して、国際協力に参加することが可能となりました。「条例ができたときには嬉しかったぁ」そうです。2016年夏、難関であるジャイカ(JICA=独立行政法人国際協力機構)の試験に合格し、行政経験者が行く職種「行政サービス」でガーナ共和国行きが決定。朝6時、ランニングから始まる「結構キツかったぁ~」訓練を数カ月受け、渡航したそうです。

活動の中心地は、首都から最も離れ、もっとも都市化がすすんでいないアッパーイースト州。仕事は、ガーナ保健サービスの州保健局人事部で、人事の書類受付・作成でした。そうした日常業務から、1枚の書類に何人もの職員が携わる状況を見て、現地職員たちと改善プロジェクトを立ち上げます。「人事書類のデータ化、ネットワークでの共有化」をしたそうで、現地から「オー!」と感激の声があがったそうです。

大庭さんは、4月に職場復帰したばかり。今後はどうするのかと聞くと、「落ち着いたら、組合役員に復帰しようと思ってます」とすぐ返答。また、「細かいところにも気づき、広い視野・多様な視点が持てるようになりたい」とも。大いに期待したいと思います。

▲ガーナで大量の書類整理を行う大庭さん

▲帰国した大庭さんは、組合役員復帰に気合充分です