5冊目 ことばの贈りもの
2018年5月号 Vol.534
5冊目
ことばの贈りもの
松岡 享子 著
今この時代、弱くなったと言われるこどもたちの「ことばの力」を守り育むために、私たちにできることは何でしょう?
他の人と共感する経験、自分の気持ちが伝わったと感じる喜びが、ことばに対する興味や人への信頼につながるということ、この本はそれを、私たちの腑に落ちることばで、真摯に伝えてくれています。人や社会が変化し、無意識的に「ことばの力」を支えてきた環境が変化した今、わらべうたや昔話などの伝承的な文化財が、その助けのひとつとなることもふれられています。
この本そのものが、子どもたちとともにある大人、私たちへの「ことばの贈りもの」ではないでしょうか。
東京子ども図書館
2009年8月発行
B6版・143頁
定価:1,400円+税