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〔54〕青年や子どもたちが「自然・文化・社会」を体験する場を増やしたい

かがやきDAYS2019年2月号 Vol.543

青年や子どもたちが「自然・文化・社会」を体験する場を増やしたい

兵庫・西宮市嘱託労 仲 勇介さん

▲ぐるぐるパンを作りながら笑顔の仲さん

西宮市の青少年育成課の嘱託職員で、プライベートでも、地域の青少年育成や子どもたちの自然体験・社会体験活動などをされている仲さん。甲子園浜海浜公園で、「ぐるぐるパン」の作り方を紹介してもらいながらお話を聞きました。

仲さんが代表をしている「兵庫体験活動ネットワーク」は2016年に設立。スタッフは、社会人の理事数人と学生や年配者など50人ほど。はじめの2年は地域の高校生や大学生向けにボランティアリーダーなどの養成事業を中心に続け、昨年4月から市内を中心に、子どもたちを呼んで、屋内外でのいろいろな体験、キャンプなどをしています。

「5月に団体を立ち上げて初めて、小学生対象のハイキングを企画し、名塩地域の3つの小学校へチラシを2000枚ほど持ち込みました。応募があるか不安で『数人集まれば…』と思っていたら、定員を超えて申し込みがあり驚きました。初めての活動は子ども40人の参加で、その後も名塩地域では毎月1回は体験活動を続けています」と活動を紹介。「この前は、この『ぐるぐるパン』をみんなで作りました。冬場の発酵は『人肌の温度で40分ほど』なので、発酵させる間、子どもたちはパン生地を懐に入れて遊びました。みんな汗だくになるまで走り回っていました」。その時の様子を話しながら、パン作りをすすめる仲さんです。

子どもの笑顔にやりがいを感じて

活動のなかで感じていることをたずねると「青年が変わっていく姿、子どもたちの笑顔を直接見られるので本当にやりがいがあります。スタッフの青年が『活動に参加して人生が変わった』と言ってくれたことは本当にうれしかったです。子どもたちには、大人が設定したプログラムにお客さんとして参加するのではなく、『自由に楽しめる時間と居場所になるように』と心がけています」と、活動への思いも合わせて語ってくれました。

活動を始めるきっかけをたずねると「高校卒業後すぐに就職し、家と職場を往復するだけの毎日に『このままの人生でいいのか?』と感じていました。20歳になり、西宮市教育委員会の青少年野外活動指導員の募集を見つけ、応募しました。もともと野外活動や子どもたちとの関わりに関心があったこともあり、ハマってしまいました。今の団体を立ち上げたのもそこで出会った仲間なんです」

最後に、「兵庫県内には、私たちと同じような団体がたくさんあります。今後はネットワークづくりをしながら、青年や子どもたちが『自然・文化・社会』と直接つながる体験活動を広げていきたいです」と、今後の活動の展望を、焼きたてのパンを食べながら語ってくれました。

▲串にぐるぐる巻いてふっくらこんがり

▲普段の活動場所である甲山(かぶとやま)キャンプ場にて

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