公立・公的病院を守り賃上げ・人員増実現を
地域と医療現場の実態伝える
地域医療と公立病院の充実を求める医療関係府省要請・団体懇談が1月27日に行われました。また、前日26日には「いのちと地域を守る学習・意思統一集会」が実施され、全国の仲間がとりくみを報告し、交流を深めました。
日本看護協会と懇談 1・27 医療関係府省要請・団体懇談
人員不足、長時間労働 現場の声をとどける
日本看護協会との懇談では、まず、自治労連がとりくんだ「自治体病院に働く職員の労働実態アンケート」の最終報告が行われ、長時間労働と人員不足が慢性化していることやハラスメントの存在が明らかになり、多くの職員が「やりがいを感じながらも、辞めたいと思いつつ働き続けている」実態についてあらためて認識を一致させました。
そして、アンケートにも関連して、全国から集まった参加者から現場実態が報告され、日本看護協会の代表と意見交流が行われました。愛知の仲間からは「厚生労働省から長時間労働のガイドラインが出たが、管理職は都合のいいところしか使わず、実態に合わない。労働者の負担が減っていない」、三重からは「夜勤の回数が年齢や育児世代などを問わず一律で、負担になっている職員もいる。他の病院でのとりくみを教えてほしい」などの質問も出ました。
また、大阪からも「毎年、新しい職員が何人も入職するが、3年ほどで他病院へ転職していく。これからという時にとても悔しく辛い」と涙ぐみながら深刻な実態が報告されました。
要求実現に向けてともにがんばろう
懇談に参加した福井トシ子会長は、参加者一人ひとりの発言について丁寧に対応し「要求を実現するには、調査してデータで示すことも必要」「日本看護協会でもさまざまなとりくみをすすめている。ともにがんばりましょう」とエールを送りました。
▲日本看護協会の福井トシ子会長
住民が安心してくらせる地域医療を
1・26 いのちと地域を守る学習・意思統一集会
地域医療と公立病院の充実を求める「いのちと地域を守る学習・意思統一集会」では、自治労連医療部会の鮫島彰議長が、時間外労働規制、年休5日以上の義務化、臨時・非常勤職員の均等待遇など法改正された内容について解説し、各職場・単組での学習を呼びかけました。
増田勝自治労連副委員長は、地域医療構想をすすめる政府のねらいが「社会保障制度の解体と大企業や海外資本が大儲けできる仕組みづくりに向けた圧力」とし、「424病院の名指しは、要請という名の強制。地域の実情を無視した公表に各地から怒りが噴出している」「厚労省は推進姿勢を変えておらず、地域の医療要求を把握・分析したり、地域の医療・介護連携を積極的にすすめながら、問題や情報を住民に広く知らせ、意見を聞き、住民が安心してくらし続けられる地域と医療を守っていこう」と訴えました。
集会では各地から報告がされ、翌日の府省要請や懇談に向け意見交流を行いました。
▲全国から51人が参加しました