青年たちが自ら考え、行動
全国で青年部が要求実現や仲間づくりに奮闘しています。東京・板橋区職労青年部と愛媛・伊予市職労、京都自治労連青年部のとりくみを紹介します。各地のとりくみをヒントに、春闘や4月の新規採用者への組合加入につなげていきましょう。
青年に寄り添った企画で組合加入につなげたい
東京・板橋区職労青年部
2018年5月に再結成した東京・板橋区職労青年部は、青年の要求に応えようとフットサル大会や主任職昇任選考試験の対策講座などを実施し、「やってくれてありがとう」の参加者の声に手ごたえを感じています。
昨年11月には「役に立つ学習企画を」「若い人の退職や病気休職が増えている。何とかできないか」と、保健所予防対策課の先輩組合員(心理職)を講師に招きメンタルヘルスセミナーを実施するなど、企画を通して少しずつ組合員を増やしています。青年部の永井紀子さんと福田小百合さんは「口コミで輪が広まって組合に入ってもらえれば」「企画に来てもらえるよう工夫したい」と話します。
昨年からは、当局との予算人員要求交渉で青年部独自の要求書を提出。「青年職員が健康で希望と誇りを持ち、働き続けられる職場を」と奨学金返済の支援から休憩室の改善まで、具体的な青年の声を集めて提案。「青年が少ないと要求は通らないと、ほとんどの仲間が声をかけあって参加しました」と青年部長の金原善弘さんは青年部の成長を語ります。
現在、青年部では、4月からの組合加入に向けて、パンフづくりや企画をすすめています。「2月には年金の学習会をします。青年にも身近に考えてほしいですから」と森本明寛さんは忙しさに負けない決意でした。
▲メンタルヘルスセミナーでみんなほっこり
▲フットサル大会で盛り上がりました
沖縄の今を学び平和・基地を考える
京都自治労連青年部 沖縄平和ツアー
京都自治労連青年部は、昨年11月3~4日、「青年部沖縄平和ツアー2019」を実施。沖縄の戦争や基地の歴史と現状を学び、自治体労働者として「住民の安全で安心なくらし」と「平和とは何か」を考えました。
ツアー1日目は、日本陸軍に看護要員として動員され、銃撃戦や集団自決などで多くの学生が犠牲になったひめゆりの塔や山城本部壕の内部などを訪れました。
2日目は嘉手納基地や名護市辺野古を視察し、新基地建設の経過などを聞きました。
また、米軍ヘリの部品落下事故が起こった緑ヶ丘保育園の園長や保護者から事故の状況と「園庭を安全・安心な場所にしたい」との訴えを聞きました。ツアーの最中、米軍機が飛び交っている姿に、日常生活に支障をきたしていることを肌で実感しました。
参加者からは「沖縄の問題を日本の問題としてとらえ、現状をどう考えるか行政に携わるものの課題だ」「自分たちも一緒に考え解決していかないといけない」と感想が寄せられました。
▲辺野古基地建設の経過など説明を受ける参加者
アレコレ話してつながり広げ カフェ形式で青年トーク
愛媛・伊予市職労
愛媛・伊予市職労は、昨年10月30日に組合未加入の職員も含めた若手職員を対象に、「Ale●t Cole●t Cafe● talk(アレコレカフェトーク)」を行いました。「市役所に入って不思議に思ったこと」や「これってセクハラ?」などのテーマで話し合うと、「時間外手当の出し方が課によって違うのはなぜ」「名前を『ちゃん』付けで呼ばれるのはちょっとイヤ」など、職場ではなかなか言えない話で盛り上がりました。
きっかけは、職場懇談会で「毎日楽しく仕事をしている」「職場の雰囲気は良い」といった声がある一方で、若手職員から「これってうちの課だけ?」「こんな時、みんなどうしているの」「上司や先輩には聞きにくい」と悩みや疑問が寄せられたことでした。
また、「組合がどんな活動をしているかわかりにくい」などの声もあり、リラックスしてオープンに話ができるカフェのような空間で日頃感じている疑問に応えようと企画。参加者からは「有意義な時間を過ごせた。月に1度こういう機会があっても良い」「労働組合への理解を深めることができた」と好感触でした。
伊予市職労では「要求書づくりに、今回のような企画を通して、自分たちが感じたことや要求したいことを組合が取り上げていく経験ができるのでは」と、春闘にもいかしたいと考えています。
▲33人が参加し、リラックスして話しました