団交拒否と雇い止め許すな 守口市の委託責任は重大
㈱共立メンテナンス 危ない民間委託
▲共立を指導するよう守口市に申し入れる指導員労組(右)
昨年4月に大阪・守口市から学童保育事業の業務委託を受けた㈱共立メンテナンス(以下、共立)は、3月末に13人の指導員を不当にも雇い止めしました。守口市学童保育指導員労働組合(以下、指導員労組)は、不当解雇撤回を求めて、たたかいをすすめています。
保護者・住民が4万筆の反対署名
守口市の学童保育事業は50年以上も公設公営で運営してきましたが、維新の会・西端勝樹市長が民間委託化を打ち出しました。保護者や住民が立ち上がり、4万筆を超える反対署名を提出しましたが、共立に業務委託しました。
保護者や指導員労組の運動もあり、委託契約書には「希望する指導員全員を継続雇用する」ことが記載され、共立との新たな雇用契約が結ばれました。
不当労働行為と断罪
ところが共立は、指導員労組からの団体交渉申し入れに応じず、指導員の自主的活動への干渉、年度途中に異常な異動を強行するなど、問題が噴出。指導員労組は昨年9月、府労働委員会に団交応諾を求めて救済命令申立てをしましたが、共立は2回目以降の調査を欠席するなど不誠実な対応を繰り返しました。
府労働委員会は4月20日、共立の行為は「不当労働行為」と断罪し、団体交渉に応じ、「このような行為を繰り返さない」ことを掲示するよう求めるポストノーティス命令を出しました。
雇い止めを強行
そんななか、共立は3月末に指導員13人の雇い止めを強行。いずれも指導員労組の役員、学童の運営に意見を述べた指導員です。また、ほとんどの担任を入れ替えるという異常な人事異動も強行。新型コロナによる一律休校のなか、朝8時から夜7時までの保育をがんばってきた現場を混乱させた共立の企業体質は異常です。
労働者と子どもの権利を守る
指導員労組の水野直美委員長は「労働者の団結権・交渉権を認めない会社に、子どもたちの権利を守る保育ができるとは思えない。団体交渉開催と雇い止め撤回を求めます。そもそも学童保育の実施責任は守口市にあり、責任ある対応を求めていきます」と決意を語っています。
▲保護者とともにつくったポスター