25冊目 古典は本当に必要なのか、否定論者と議論して本気で考えてみた。
2020年3月号 Vol.556
25冊目
古典は本当に必要なのか、否定論者と議論して本気で考えてみた。
勝又基 編
古典否定派の理系研究者と肯定派の国文学研究者が直接対決したシンポジウム「古典は本当に必要なのか」。昨年1月に行われたこのシンポジウムの記録と、コーディネーターを務めた編者が後日行った論点整理を収録した本です。
「高校で古典を必修とすべきか」という問題に絞って反対論を展開する否定派。対する肯定派の議論は、収録されている参観者やSNSの意見にあるように、有効な反論となっていないように見えます。否定派の明快な議論に違和感があるとすればそれは何か。個人の、社会の「豊かさ」とは何か。いろいろなことを考え始めてしまう本です。
文学通信
2019年9月発行
A5判220ページ
定価:1,800円+税