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さらなる団結の〝チカラ〟で地域を守り新しい社会へ

希望あふれる2021年に

▲局交渉で保健センターのコロナ対応の現状を訴える保健師

コロナ危機のなか、昨年も住民のために働き、職場の要求実現を追求してきた全国の仲間たちがいます。いまだ終息のめどが立たない状況が続きますが、「今年も仲間を増やし、ともに住民のために職員のために、職場要求を実現しよう」と奮闘する各地の仲間のとりくみと声を紹介します。

住民のいのちと健康を守る市政に

愛知・名古屋市職労 名古屋市職労衛生支部執行委員 小田前 洋子さん

名古屋市の保健師として、今年10年目を迎えます。昨年から続く新型コロナ対応で、各職場では、多くの仲間が深夜まで勤務しています。

これまで名古屋市職労は、保健所統廃合に対して住民と共同して反対運動をすすめ、保健所を守ってきました。残念ながら2018年に「1保健所16支所(保健センター)」となりましたが、実質的な保健所機能をすべての行政区に残してきました。とりわけ対人部門について、以前とほぼ同水準の体制を維持したことで、感染症業務の担当主査・主事の配置があり、200人以上いる保健師のほぼ全員が感染症業務に従事しています。

これまで積み重ねてきた、たたかいとノウハウが今回のコロナ危機でも発揮されています。

しかし、名古屋市は2024年度までに100人の純減目標を立てており、このまま削減させるわけにはいけません。いま、保健所の仕事が注目され、「もっと人を増やすべき」と、住民と私たちの思いが一つになっています。

今年4月には市長選挙も予定されていますが、住民のいのちと健康を守れる市政に変えていきたいです。

長時間労働なくそう もっと職場に人員を

山口・宇部市職労 宇部市職労委員長 河野 祐治さん

宇部市職労では、コロナ危機で職員の働き方にどのような影響が出ているのか、著しく負担が増加している職場はないか等を調べるために、9月から毎月、月はじめに各職場を訪問し長時間労働の実態を把握する職場訪問を実施しています。

組合の執行委員が中心となり、各職場を手分けして訪問。当初は、「何事か」と不審に感じられることもありましたが、ねぎらいの言葉と少しばかりのお菓子の差し入れを行うと、笑顔で対応してくれます。同時に残業実態を把握するためのアンケート用紙も渡します。

これまで4回の訪問で延べ188人から回答が返ってきました。衝撃的だったのは、実際よりも短く残業時間を申請しているという回答がのべ80人を超えていた点です。

当初は、長時間労働の上限規制が、時間外の縮減につながることを期待する声がありましたが、多くの自治体で業務スクラップや人員増などの対策を講じることなく、規制のみ制度化されたために、事実を捻じ曲げざるを得ない状況が生まれています。

今後も、アンケート調査を継続し、蓄積したデータにもとづき、必要な人員を確保するようたたかっていきます。

▲職場訪問でお菓子の差し入れとアンケート協力のお願い

職場の問題に立ち向かうため仲間を増やしたい

高知・南国市職労 南国市職労現業評副幹事長 高橋 和裕さん

給食調理員として勤務し、南国市職労現業評議会の副幹事長をしています。南国市は、調理員の退職不補充を続けてきたため、私が組合に加入した時は、現業評議会は退職間近の先輩たちばかり。そして、いよいよ1人になり、組合をやめることも考えました。

不安のなか、南国市職労や高知自治労連の熱心な仲間との学習や交流を深めていくにつれて、仕事の値打ちや存在意義、組合活動の重要さを徐々に理解できるようになりました。

そして、退職不補充問題や民間委託問題、現業賃金の行政(二)表への移行問題などに「立ち向かわなければ」と思った時、一緒に活動できる仲間が欲しい気持ちが強くなり、それからは、労使交渉だけでなく、現業職の値打ちを他の組合員にも知ってもらう「職場発表会」を開催し、情報発信しました。仲間とともに奮闘した結果、新規採用を5年連続で勝ち取ることができました。

現業評議会も6人に増えました。組合員でなかったら、新規採用を増やせず、ただ仕事を機械的にこなすだけだったかもしれません。今年も仲間を増やし、さらに組合を盛りあげていきます。

▲県や単組の仲間との交流と励ましに支えられてきました

子どもたちのために必ず職場に戻る

大阪・守口学童指導員労組 守口学童指導員労組委員長 水野 直美さん

大阪・守口市は50年以上の歴史があった学童保育の民間委託を強行しました。これまで保護者や指導員仲間と、子どもたちが楽しく通いたくなる学童保育をめざし、手づくりクッキング、運動会やキャンプ、お祭りなど、コツコツと保育内容の充実を積み重ねてきました。

2019年4月から㈱共立メンテナンスによる運営が始まりました。運営が民間企業になっても子どもたちが楽しく通い、保護者が安心できる学童保育をそのまま継続させたいと思うのは、指導員として当然です。しかし団体交渉で職場改善などを求めましたが、拒否され続けました。

昨年3月、小学校がいっせい休校になった際、具体的な感染対策もなく、マスクの支給もないなか、一生懸命やってきた職員のうち、私を含む13人が雇い止めされました。

私は守口市の学童保育が大好きです。そこで出会った子どもたち、保護者、仲間に人として成長させてもらえました。自分のやってきたことに誇りを持っています。

子どもたちや保護者も「早く戻ってきて。待っているから」と応援してくれています。だからこそ何としてでも職場に戻ります。

▲12月3日に要請書を届けた仲間に対し、不誠実な対応をとる株式会社共立メンテナンス本社(右)

もっと知らせたい 核兵器禁止条約のすごさ

長崎市従組 長崎市従組・長崎自治労連女性部長 國分 明美さん

昨年10月に核兵器禁止条約が50カ国(地域)で批准されたニュースを聞いて、組合や地域の仲間同士で喜び合いました。

これまで署名活動や原水爆禁止世界大会、国民平和大行進にも参加してきました。その積み重ねが条約発効につながっているのでしょう。私の父が被爆者でしたから、感慨もひとしおです。

私は長崎半島の沖合に浮かぶ高島町にある長崎市直営の養護老人ホームに看護師として勤務しています。利用者のなかにも被爆された方がおられますが、快く署名に協力してくれたことが私の原動力になっています。

いま、長崎市役所前に条約発効日までのカウントダウン電光掲示板が設置されていますが、まだまだ職場や地域では条約のすごさが伝わっていないと感じています。だから平和活動をもっと広げる必要があります。

そして、今年こそ日本政府に条約を批准させたいです。1月22日に条約が発効し、批准を求める新しい署名もありますので、がんばります。特に若い世代のみなさんと「一緒にやっていこうね」と並走しながら、平和の思いと活動をバトンタッチしたいです。

▲カウントダウン電光掲示板と長崎自治労連女性部

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