住民も職員も安心してワクチン接種できる体制へ
長野県自治労連 本間繁書記長に聞く
各自治体で高齢者への新型コロナワクチン接種が本格化するなか、現場の状況と職員の声について長野県自治労連の本間繁書記長に聞きました。
「だれか倒れてしまう」人員確保が課題
県本部執行委員会で、各自治体の状況を報告してもらいました。
個別接種・集団接種併用型のある自治体では、土日の集団接種を全庁体制で実施。部局ごとに職員を半日単位で割り振って8月初旬まで実施しています。「災害に準ずるきわめて重要な業務」とし、時間外勤務手当で対応していますが、上限を適用しない「特例業務」と位置付けています。
担当部署の組合員からは「平日残業は当たり前、土日は接種会場で休みがない。いろいろな指示が出ますが、人手がかかる方法が多く、業務時間は増える一方。人員を専用で充てないとだれか倒れてしまう」と声が上がっています。
他の自治体の保健師からは「通常業務をこなしながらのワクチン接種で、帰って寝るだけの生活」「職員が少なく回すのが精いっぱい。国の方針に振り回され続けていますが、大事な仕事なので、怒りは飲み込んでがんばっています」と報告がありました。
現場の声で国を動かし接種に係る要求実現を
5月には自治労連本部が総務省へ緊急要請し、現場の声を届けました。その結果、総務省からワクチン接種と副反応に係る職務や休暇の扱いが通知されました。
長野県内の仲間に知らせ、職免や特別休暇の対応を実現しています。社会福祉協議会の単組でも「ワクチン接種は業務中に」「副反応が出た場合は特別休暇(有給)で」と確認しています。
引き続き、夏季闘争で安心してワクチン接種できる体制を求めて奮闘します。
▲長野県内の新型コロナワクチン接種会場