すすむ非正規公共79 不利益許さず年収ダウン分取り戻す
兵庫自治労連 三田(さんだ)市学校給食調理員労組
兵庫・三田市の学校給食調理員は、昨年4月に会計年度任用職員へ移行。年収ベースの調整で日給は減額するも、一時金が支払われるようになりました。しかし、昨年当局は新たな制度の切り替えを口実に「6月1日時点までの勤務実績は、4月・5月の2カ月」とし、本来1・3カ月分である夏季一時金をわずか0.585カ月分しか支給しませんでした。一方、緊急事態宣言発令にともなう昨年の休校措置で自宅待機を余儀なくされ、出勤日数が4~5月でわずか10日となり、待機期間中は無給扱いにされました。
この事態に対し、組合は無給待機を撤回させ、当局も現給補償として日給を130円上げましたが、それでも夏季一時金の不足分と合わせて計算すると年収で4~5万円ダウンすることが明らかになりました。
団体交渉で当局は「日給を上げていることで現給補償はしている。これ以上は何もできない」との回答に終始。組合は兵庫自治労連の支援を受けながら、「会計年度任用職員制度移行に際しての附帯決議に『不利益が起こらないように』とされている」と粘り強く交渉を継続。結果、前年度の年収との差額分を取り戻し、今年3月に支給させました。この成果に組合未加入の職員からも「組合のがんばりで良い結果になった。ありがたい」と讃辞の声があり、菓子折りも届きました。
「組合活動の重要性をすべての職員が知る機会となり、とても大きな成果を得られた」と、組合はさらなる組織拡大につなげていく決意です。