笑顔あふれる学童保育へ 府労委で完全勝利命令
守口市学童保育指導員労組
▲守口市役所前での宣伝(10月18日)
学童保育指導員を雇い止めし、不誠実な対応を続ける株式会社共立メンテナンス(以下、会社)に対し、大阪府労働委員会は「雇い止めは不当」と指導員の復職などを命令しました。守口市学童保育指導員労組(以下、組合)が完全勝利しました。
「早く帰ってきて」復帰待ち望む声励みに
勝利命令を受けて、小学校前でお迎えに来る保護者や退勤する指導員にむけて勝利命令を知らせるビラを配布。「よかったね! 早く帰ってきて」「ビラのデータをラインで流すよ」など保護者から声がかかります。
大阪府労働委員会(府労委)は、10月14日、組合側の主張を全面的に認め「雇い止めは不当」と救済命令を出しました。
勝利命令を報告する記者会見には保護者も参加。「子どもたちのために会社に何かと提案してくれる先生たちが雇い止めされ、これまでとまったく違う学童になってしまった。一日も早く大好きな先生を戻してほしい」と思いを話しました。
不誠実な対応繰り返す会社と無責任な守口市
2020年3月末、コロナ感染拡大による学校の一斉休校で学童保育の一日保育が実施される最中、会社は組合役員中心に13人の指導員を雇い止めしました。組合は雇い止めの撤回を求め大阪地方裁判所に提訴。同年8月、大阪府労働委員会に救済を申立てました。
この1年半、労使解決をめざし、会社や守口市に対して復職やコロナ対策などを求めましたが、不誠実で無責任な対応を繰り返すばかりでした。「会社は直ちに府労委命令を履行し、守口市も実施主体として責任ある対応を取るべき」と組合は引き続き住民とともに奮闘する決意です。
命令書の概要
●雇い止めされた学童保育指導員を職場に復帰させること。
●雇い止め以降の賃金相当額(未払い賃金分)を支払うこと。
●団体交渉に応じること。
●組合側に「謝罪文」を手交すること。ポストノーチス(謝罪文を2メートル×1メートルの白色パネルに記載し、東京本社と関西支店、守口営業所の従業員が見やすい場所に掲示すること)。