Collection81 徳島の代表的な工芸作物 阿波和三盆(あわわさんぼん)の竹糖(ちくとう)を使った和菓子
2021年7月号 Vol.572
蒸し菓子「澤鹿(さわしか)」
徳島の代表的な工芸作物 阿波和三盆(あわわさんぼん)の竹糖(ちくとう)を使った和菓子
徳島県徳島市
▲澤鹿1棹2,160円(税込)。お店のHPはないので徳島県物産協会オンラインショップなどで検索を(左)
澤鹿文明堂(右)
阿波和三盆は徳島県上板町や阿波市で製造されている和三盆です。和三盆は在来の「竹糖」と呼ばれるサトウキビを原材料に作られる国内産の砂糖。徳島の製糖業は、かつて阿波藍と並ぶほど盛んで、戦後間もない頃は店が350軒にものぼるほどでしたが、いまは岡田製糖所ほか数軒しか残っていないようです。しかし、そのすっきりした味わいは和菓子に欠かせないものです。近年はケーキなど洋菓子にも重宝されています。徳島県内では「きんとき」「ういろ」「どらやき」などの和菓子に、調味料や珈琲・紅茶の甘みに、霰(あられ)はお茶受けによく合います。
今回紹介するのは、この阿波和三盆と大和の山芋、大和大納言小豆を主原料とし、家伝による特殊の加合法で作られた蒸し菓子「澤鹿」です。お店は明治36(1903)年創業の澤鹿文明堂さん。ご主人は京都で修業された4代目。街中の見過ごしてしまいそうな小店、地味な存在が通の人に愛され続けています。
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(j.nakama@jichiroren.jp 件名に「まちコレ」を)