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すすむ非正規公共 新春特別編 力を合わせて巻き返す一年に

自治労連中央執行委員 曽我 友良

会計年度任用職員をはじめ非正規労働者の大幅賃上げや待遇改善運動のポイントについて、曽我友良・自治労連中央執行委員(非正規公共評事務局長)に話を聞きました。

会計年度任用職員制度が始まって、この4月で2年が経ちます。導入前は、「この制度でこれまでよりも待遇改善を図ることができる」との期待の声もありました。

しかし、ふたを開ければ、これまでの年収から逆算して期末手当をひねり出して、月収を大幅に削られる事例が各地で見られました。また、経験加算など、これまで労使交渉でコツコツ積み上げてきた制度や実績も、国の導入マニュアルで労働条件改悪を押し付けられたケースもあります。

その上、国の非常勤職員には支給している勤勉手当(相当額)を会計年度任用職員に支給しないことは、不当です。そもそも最低賃金水準の低い賃金では、募集をかけても応募が少なく、欠員問題は深刻です。大幅な賃金引き上げこそ求められています。休暇も取りづらく、職場で疲弊している仲間もいます。人事評価制度を濫用した雇い止めや、民間委託などの動きも加速しています。

一方、一時金の引き下げ阻止や休暇制度の改善を勝ち取る成果も上がっています。また、大阪・守口市学童労組のたたかいでは、受託企業に対し労働委員会が雇い止めされた職員を「職場に戻すよう」命令を出すなど、民間委託へ歯止めをかける運動につながる勝利を勝ち取っています。

非正規職員も公務公共関係労働者も、この2年間、コロナ危機のなか住民のいのちとくらしを守るため奮闘してきました。その困難を乗り越えてきたことを誇りと支えにして、「あきらめない」思いを待遇改善へと前進する力に変えましょう。組合員が一つとなって権利をつかみ取っていく、今こそ巻き返しです。

今年2月に行われる全国交流集会に参加して、福祉の増進や自治体労働者の労働条件改善に向けて各地の経験と思いを職場に持ち帰り、新たな一年を全国の仲間とともに踏み出していきましょう。

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